本日午前中、ヤマト運輸さんにセーフスを引き渡しました。約3か月お世話になったセーフスと、とうとうさよならしました。
さよなら記念に、今日はセーフスについて、ちょっと説明しておきます。
セーフスexogenは、帝人ファーマー株式会社が製造販売している超音波骨折治療器です。
骨折した場所に特定の弱い超音波をあてると、骨のくっつきが早まることが知られていて、この効果を応用したのが超音波骨折治療です。
治療の一環なので、医療機関を通じて患者にレンタルされます。個人で利用することはできません。(おそらく)
手術後まもなく、帝人の社員さんが病院にいる私を訪ねてきて、夫も交えて機材について説明を聞きました。病院の先生の治療方針ですから受け入れないという選択肢は考えにくいですが、お金が発生することですから、そこは手続きを踏もうということでしょう。
私に説明してくださった年配の社員さんは、物腰が柔らかく説明もわかりやすく、大変良い方でした。骨折で意気消沈がちなときに光が見えたような気がしました。
この治療法はまだそれほど一般的ではないようです。私の入院していた病院は、新しいものを取り入れることに割と積極的なように思います。
セーフスの使用は入院中から始まります。最初のうちは看護師さんと一緒に装着したので、使い方がわからなくて困るというようなことはありませんでした。
そうそう、セーフスを始める前に、まずレントゲンを撮って、画像を見ながらお医者さんが✖印を付けます。セーフスは、ちょうど骨折の部位にピンポイントに超音波を照射しなければならないので、その場所の目印です。これが消えてしまっては元も子もないので、薄くなったらすかさず上からなぞることをしなければなりません。3か月間、かなり気を使いました。
印は油性の黒マジックでつけていたのですが、肌にヒリヒリ浸みます。それに、突然はがれおちたりするんです。何かいい方法はないかと考えて、退院後、医療用ペンをアマゾンで購入し、解決しました。
このペンは、浸みないです。だんだん薄くなるものの、しかも薄くなるのは早いのですが、いきなり完全に消えることはないんです。消えたらどうしようという心配はせずに済みました。高価ですが、私にとっては必需品でした。今後、お灸をするときの位置決めにも使えそうだし、買ってよかったと思います。
さて、肝心のセーフスの器械ですが、こちらです。今日、引渡し前に、記念撮影しました。
使い方は単純。
固定ベルトを印に合わせて巻き付け、超音波を送る器械の先端にゼリーを付けて、ベルトに装填します。ゼリーを付けるのは、密着させるため。スタートスイッチを押して20分間、じっとしています。
(ベルトと書きましたが、鎖骨骨折の人には、また違う補助バンドがありました。部位に合わせて、いろいろあるようですね。)
別にじっとしていなくてもいいのかもしれませんが、ちょっとでも最初の場所からずれるとピーピーとエラーを知らせるアラームが鳴り続けるんです。だから、間違いがなくていいと言えばいいのですが、結構繊細なんですよね。じっとしていれば、アラームは鳴りません。
毎日のことなので、一日の決まった時間にやるといいです。私は、朝ご飯の時間にやっていました。朝ご飯は10分もかからないので、残りの10分で新聞を読んだりlineチェックしたりしていました。お皿を洗ったり歯をみがいたりはできませんからね。ずれてピーピー鳴るから。
超音波を当てている間、痛かったり熱かったりすりことはありません。むしろ何も感じない。使い終わったら、なるべくその都度充電するようにしていました。充電はスマホのように、専用の充電器があって、器械とつないでコンセントの差し込むだけです。本当は毎回充電するほどのこともなくて、2~3回は続けてできるそうです。でも、やりたいときに充電が切れていては残念なので。早めに充電することで機械に負担がかかってしまうというようなことも、ありません。(これらは、帝人の社員さんに説明されていたことです)
さて、気になる効果のほどですが・・・それは分からないのです。帝人の説明書には次のように書かれてはいます。
骨折をして手術を行った患者さんで、超音波骨折治療を行った患者さんの場合、超音波骨折治療を行わなかった患者さんと比べて骨がくっつくまでにかかった時間が約40%短くなったとの研究結果が報告されています。また、治療を行っていても治りにくい方を対象に超音波骨折治療を行った研究では、約70%の方の骨がくっついたと報告されています。
そうは言いましても、私には特に何の実感もありません。悪いこともなさそうです。
90日を前に、院長先生から機材を返してよいとの指示がでたので、帝人さんのカスタマーセンターに電話をして、引渡しの日程を決めました。ヤマト運輸が引き取りに来てくれます。お金はかかりませんし、梱包の必要もありません。最初に受け取ったときの箱に入れるだけでいいとのこと。そう、だから、治療を始める時に、箱を捨ててはいけません。
ちなみに、ゼリーが足りなくなったら、カスタマーセンターに電話するように書いてありましたが、ボトルの半分も使わなかったです。余裕。
ヤマト運輸さんより受け取った伝票を見たら、送り先は帝人の岩国工場になっていました。ずいぶん遠くまで、旅をするのね・・・
毎日使っていた機材がいつもの場所から消え、パンフレットが1枚(一応、記念にとって置いてみた。今日はこれを見ながら書いています。)残りました。いやいやお世話になりました。治療にひとつ区切りがついてめでたい。
骨ははたして、どれだけくっついているのでしょう? 今度の受診のときに、よくよく聞いてみよう。
今日もお訪ねくださりありがとうございました。
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