仲良しになった患者さんたちは、次々と退院され、ぽつねんと大部屋にいます。
静か。ひま。
暇に任せて、ハリー・ポッターを読んでいます。それもまたよし。
入院前に4巻まで読んでいて、今、5巻の途中まできたところ。最後まで行ったら、家で録画してあるDVD を一緒に観てくれると、息子が言っています。入院中に、どこまで行くかな? DVD を観たら、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンにも行きたいな。
話が横道に逸れました。
えーと、ちょっと恥ずかしい話ですが、今朝は、トイレのとき、両手で病院着のズボンの上げ下げができました。術後は右手だけ、昨日は両手で下げるのはできたのですが。上げる方が難しいです。肘を曲げる動作が怖いような、痛いような。今でも、ちょっとぎこちない。でも、できることはやっていかないと。
午前中に本日1回目のリハビリ。
昨日の腕伸ばしに加え、曲げることも始めました。
「伸ばす方は、思ったよりずっといいです。正直、始める前は、90度くらいにしかならないかなと思っていたんですよ。」
お褒めの言葉とともに、先生が手を添えて下さって、ゆっくりゆっくり内側に倒します。
うー、痛いぞ。すごく痛いってわけではないけど、それは先生が加減されているから。
筋肉が、いかにも伸びない感じ。
「骨折したときに切れた上腕三頭筋を、手術で繋いでいるのですが、少し短くなっているんですよね。それで伸びもよくないのでしょう。筋を縫合しているんで、リハビリでは気をつけるように、指示が出ています。」
えっ、そうなの?
手術直後にも説明された気がするけど、それどころじゃなくて、あんまり理解してないんですね。今になって、そーなんだと、感心している(驚いている)自分かいる。
「午後もリハビリをしますが、それまでに、肘を直角に曲げ、さらに重力に任せて、無理のない程度に倒す練習をしてきてください。」
部屋に帰り、セーフスを。(20分間超音波照射)。そのあと、看護師さんの巡回。
「曲げる練習をしています。」と言ったら
「しっかり曲げるのは、釘が入っているうちは無理だと思いますよ。」とのお返事。
えっ、そうなの?
「傷痕のひきつれや、皮膚の硬さが」とこぼしたら、
「ちゃんと元に戻るには、6ヵ月くらいかかりますね。骨がつくのに3ヵ月。皮膚が戻るのには6ヵ月。」
えっ、そうなの?
「で、6ヵ月くらいしたら、釘を抜きます。」
え? 6ヵ月? 1年じゃないの?
「足の患者さんは、1年ですね。骨が太いし、釘も大きいから。釘を抜く手術をしたら、また傷ができるわけですが。」
「ひー、泣きそうです」
「でも、今度は、要らなくなったものをぬくたけですから。予定してのぞむ手術ですし。最初の手術の痛みの10分の1程度と、皆さんおっしゃいます。」
そーなんですか、はー。
「一番つらいところは、過ぎました。半分まで来たと思ってください。今後、転ばなければ、ですけど。」
もちろん、転びませんとも。
こんな話を聞いたあと、午後に2回目のリハビリ。
仰向けになり、肘を伸ばし、そこから、そうっとそうっと、ゆっくりゆっくり、曲げていきます。
先生はことさら慎重です。骨の声とか筋肉の叫びに耳を傾けているのかな? 職人っぼいぞ。とか考えていたら、痛いぞ。
肘の外側がつっぱる。先生もわかっていて、肘の外側に手を当てる。あったかい。
私「なぜ、ここが一番痛いのでしょう?」
先生「筋肉が固まっているし、腫れてもいますからね。相当、固くなっています。」
私「曲げにくいのは、釘の影響も、ありますか?」
先生「骨に刺さっている位置からして、あまり関係ないですね。あ、でも、筋肉をつないでいるワイヤーが、違和感かもしれませんね。」
えっ、ワイヤーでとめているの? こわ。ワイヤーでとめた上で縫合しているんだって。ごめんね、私の筋肉。
怪我直後の院長先生の説明に立ち会った長女が、3D画像を見て「ちぎれたコンビーフみたいだった」と、家に帰ってから感心していたっけ。(私はといえば、ぼーっとしていて、あんまり画像を見ていなかったです。理科の資料集の写真を見ているみたいに客観的だった。)
もう、コンビーフは、食べたくないな。
あ、また話が横道に逸れてしまいましたね。
戻しましょう。
で、ついでに、釘を抜く手術はいつくらいですかと聞いてみたら、1年後くらいとのことでした。でも、早い人は3ヵ月で抜いたりするし、人によって、経過によって違うそうです。
「ちょうどいい頃を見計らってぬくのですね?」
「そうです。あまり先延ばしにすると、今度は釘が、骨にしっかり取り込まれてしまってたいへんです。ガリガリ骨を削ると血もたくさん出るし。」
えっ、血が出るの? こわ。
明日はリハビリ室がお休みだそうで、自然な力に任せて肘を曲げる練習をしておくことが宿題になりました。
明日、リハビリがないのは残念です。先生も、心残りな感じでした。
それにしても、釘抜きはいつごろなんでしょうね? 今夜、院長先生と面談があるから、質問しようと思います! 忘れないようにしなくては。
リハビリから部屋に戻って、これを書いていたら看護師さんが、
「あら、腕、結構熱を持っていますね。」と言って、アイスノンを取り替えてくださいました。
「リハビリをすると、熱をもつことがあるから、冷やすといいですよ。スポーツと一緒です。スポーツ選手も冷やしていますよね。」
なーるほど。スポーツ選手と言われると、ちょっと気分がいいかも?
そういうわけで、これからアイスノンで冷やしながら、ハリー・ポッターですかね。
最後に、先日の骨密度検査の結果が来たので、書いておきます。
腰椎正面の骨密度は、0.929g/c㎡ 同年齢と比較すると92% 若年成人と比較すると84%
大腿骨頸部の骨密度は、0.710g/c㎡ 同年齢の平均と比較すると94% 若年成人と比較すると79%
ふーむ、まあまあかな? 平均よりちょい下だけど、悪すぎることはない。
骨は折れても、また出来る。作るぞ、骨。増やすぞ、骨密度。
骨は折れても、めげないぞ。
勇ましくなってきたところで、今日のブログは閉じます。
では。