てくてくわくわく 街道ウォーク

週末の東海道てくてく歩きのブログです!

肘頭骨折 術後161日目 チタンってなに?

  骨折して手術をした私の左肘には釘が入っています。正確に言うと、釘ではなくてスクリュー、つまりねじです。レントゲン写真で見ると、先端部分がちゃんとネジネジになっているのがよくわかりまうす。

 骨折の状態によってはプレートを入れてからスクリューでとめることもありますが、私の場合は小さな欠片が1つ飛んだだけなので、これを元の場所に戻して、たった1本のスクリューでとめています。前にブログで、「コンコンコンと釘で留めた」みたいな書き方をしましたが、そうではなくて、グリグリグリとネジで回しとめたのです。欠片たった一つとはいえ、薄くて小さな欠片だったので、パリンと割れないように、かなり気を使わなければならなかったそうです。

 スクリュー(ネジ)は、肘の先っちょにかけらを固定し、そのまま骨を通って、皮膚のすぐ下に、ネジネジの先端部分が突き出ております。皮膚の下なんで、もちろん、その姿を見ることはありませんが、「ああ、ここにあるのね」と気になる存在ではあります。

 釘だのねじ(スクリュー)だのと言ってきましたが、こいつの正体は「チタン」です。当たり前のように、「チタン」が入っていると人に説明してきましたが、ところでチタンってなんだ? 鉄じゃないよね? 気になったところで、まだ見ぬ(近い将来会える)チタンについて、ちょっと調べてみましたのでお付き合いください。

 

 チタンは、元素記号はTi 原子番号は22。銀白色の金属です。へぇ~、銀白色、きれいなんですね!

 天然には、土の中に含まれていたり、鉱石として存在したりしていますが、工業的には、塩化物をマグネシウムで還元してつくります。

 名前の由来は、意外とロマンチック。ギリシャ神話の天空神ウラノスと女神ガイアの間に生まれた巨人族「タイタン」に因んでつけられました。

 そして調べていくうちに、チタンはとてもすご~い金属だということを知り、びっくり。何がすごいかというと、その性質がとても優れているのです。

  1. 丈夫でさびにくい。鉄のように丈夫だけれど、鉄のようにはさびない。
  2. 軽い。丈夫なのに軽い。そしてなぜかしなやか
  3. 熱を伝えにくく、高温にも耐える。丈夫なのに鉄のように熱くなったりしない。

 鉄のような長所を持ち、鉄の短所も克服しているすごい金属で、強力合金としてのその長所は、さまざまな分野で引っ張りだこ。

 たとえば、航空機のエンジン(丈夫だから)とか、船体の釘(さびにくいから)とか、人工関節(軽いから。重かったら大変。バーベルつけてるみたいになっちゃう!)とか。そして、安全性を買われ、人の体の中に入れても影響が少ないだろうということで、この手術用のスクリュー。

 ただの釘かと思ったら(医療用だから多少は特別なものなんだろうなとは思ったけれども)、こんなにすごいものだったんですねー。チタンはすごい。

 実際のところ、チタンは高級金属で、その値段が高いというのが、数少ないデメリット。建造物をつくるときなどは、コストのことを考えて、ここ一番で、大切な場所に使ったりするみたいです。

 高級金属なので、アクセサリーに使われることもあり、なんと、手術で抜いたチタンを指輪に加工する人もいるらしい。へぇ~~~。でも、私は、そのままの形で取っておきたいな。これが入っていたのかーと、しげしげと眺めながら反省するんです。自分への戒め。玄関に置いておこうかしら。出かける前に、これを見れば、出先で気を付けるでしょ? いや、家族が怖がるかな? 頼むからしまってくれと懇願されそう。じゃあ、自分一人への戒めとして、引き出しにしまっておきますか。ちなみにストラップにした人がいたと、入院している時看護師さんが言っていたっけ。

 

 まだ見ぬ高級金属チタンに、今日は思いをはせてみました。その全貌を見るのが楽しみになってきた。手術はちょっと怖いけど。

 

 今回の記事は以下を参考にさせていただきました。

『ポプラディア百科事典』ポプラ社

『目で見る化学』ロバート・ウィンストン さ・え・ら書房

mitsu-ri.net

 

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肘頭骨折 術後160日目 何とかしたいテニス肘2

 釘抜きまで毎日更新を目指しているのですが、ちょっとネタ切れ。申し訳ありませんが、テニス肘でもう少し、引っ張らせてください。

 

 肘に負荷をかけないのが一番なので、今日は、肘関節下にぐるりと一周テーピングをして出かけました。ところで、テーピングって、本当に効果あるの? ふと疑問に思ったので、ググってみたところ・・・

 テーピングは、圧迫や固定を行うことで関節を安定させます。固定は怪我の応急処置の、圧迫は疼痛緩和の効果があるほか、可動を制限することで、関節を使い過ぎないようにさせることができます。

 ただ圧迫し過ぎると循環障害や神経障害を起こすことにもなりかねないので注意が必要。何事も過ぎたるは及ばざるが如し。

 ちなみにテーピングは、1861年のアメリカ南北戦争の頃、戦争で負傷をした際に、荷物などのテープを使って歩けるように固定をしたのが始まりだそうで、随分古くから実践されている治療法なのですね。

 以上こちらのHPを参考にさせていただきました。

itami-setumeisho.com

 今日一日テーピングをして過ごした感想は、正直、よくわからないのですが・・・。何もしないよりは、肘への負担が軽減された? 

 

 夕食後、せんねん灸もしてみました。場所は「手三里」と「曲池」1回ずつ。あと、左肘の骨折した跡にも。右ばかり気にして、左がおろそかになるのは困るから。そもそも気にしなければいけないのは左肘。

 今日は、3か所ともじんわり温かく、気持ちよかったです。前にせんねん灸の銀座のショールームにいったときに、気持ちいいのではなく、ピリピリしたり熱かったりするくらいでないと効果がないと言われましたが、なかなかその域には達しません。でも、じんわり温かく深部までピンポイントに温かいって、いいですね。他にない温かさが、くせになりそう。

 

 実は、仕事帰りに、ドラッグストアーで「肘サポーター」も買ってしまいました。昨日のブログでは、高価なサポーターよりもテーピングを試しながら様子をみようなんて言っていたのにね。

 スポーツ用のガッツリ巻き付けるサポーターはなかったので、普通にバンテリンの肘用サポーターを買いました。バンテリンは薄手なのにしっかりサポートしてくれるのが気に入っています。膝や親指のバンテリンサポーターも持っていて、使い心地がよく、買って失敗したことがないので、今回も今までと部位こそ異なりますが、バンテリンにしました。帰宅後、お試し的に装着しましたが、効果が実感できます。テーピングよりずっとわかりやすい。しばらく愛用しようかと思います。

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肘頭骨折 術後159日目 なんとかしたいテニス肘

 テニスをしないのにテニス肘。それは、左手をかばって、右手を酷使するから。先日のブログにも書きましたが、現在かなり困っています。

 

www.lupinus-shiroyagi.com

 

 テニス肘の正式な病名は「上腕骨外側上顆炎」。肘関節外側の痛みが特徴です。テニスのストロークを繰り返すことで負担がかかり、この症状が現れることから「テニス肘」とも呼ばれていますが、重いものをつかんで動かすなど、テニス以外の手作業でも生じることがあります。

 私は司書と言う仕事柄、暇さえあれば書架の整頓をしていますが、左肘を骨折して以来、右手だけで作業を行うようになっていました。

 本来ならば、本を左から右に寄せる動作は左手で行うのに、右手でつかみ、そのまま右へ移動させるようになっていました。考えてみれば手の甲で払う感じになるこの動作は、テニスのバックハンドと似ていますね。まさに、テニス肘への道まっしぐらだったわけです。

 この頃、さらに困ったことには、小学生の子どもたちを相手に絵本の読み聞かせなどもするのですが、右手(片手)で本を持って正面の子どもたちに見せると、肘関節外側が痛むのです。長年、この格好で読み聞かせをしてきたのですが、左手で持つ練習をした方がいいかもしれませんね。待てよ、左手はそもそも骨折した方の手ですから、これもまずいかな・・・? 自分のポンコツ加減にガックリです。

 

 ガックリしても始まらないので、テニス肘について、対処方法を調べてみました。

 何はともあれ、酷使しないこと。右手だけでものを持たない。ポンコツな左手も添えること。

 そのうえで、自分でできる対処は、どうやら以下の3つのようです。

  1. ストレッチ
  2. お灸
  3. サポーター

 

順番に見ていきましょう。いろいろな方のブログなどを参考にさせていただき、私なりにチョイスしてみました。

ストレッチ

肘に負担をかけないで、手指をほぐす。

ウォーミングアップ的に。肘に負担がかからないので、安心していつでも何回でもできそう。

  1. 椅子に腰かける。
  2. 腕を伸ばし、指先を下に向けるように手首を曲げる。
  3. 2の状態で太ももに押し付けて、指の付け根を伸ばす。20秒

肘のストレッチ

痛かったら、無理にやらないこと。

  1. 手の甲を上にした状態で腕を伸ばす。
  2. もう片方の手で下に押すような感じで、手首を曲げる。
  3. 再び、手の甲を上にした状態で腕を伸ばす。
  4. 2とは逆に手前に引っ張るようにする。20秒交互に

お灸

ストレッチのあとはマッサージかなとも思ったのですが、ここはお灸で。せんねん灸、もともとはまっているので。

肘の外側が痛いときのツボは、「手三里」と「曲池」だそうです。

手三里の場所

肘(ひじ)を曲げたときにできる横じわの外側の端から手の方向に指三本分のところ。
(手をにぎると筋肉が盛り上がる部分)

曲池の場所

腕を曲げてできるシワの一番端っこ。このあたりを指でぐっと押して、ずっしりとした痛みを感じるところ

 

 どちらも肩こり・首こりに効果あり。そうか、肩や首は、肘とつながっているのですね。ということは、肩や首をほぐすことで、肘の調子もよくなる?

 ここのツボを指で押すといいように書いてあるのですが、押すのはちょっと怖いので(却って痛めたら困る)、大好きなお灸で温めたらどうかなと思ったわけです。

 

サポーター

 テニス肘は使わないのが一番。そうは言っても、プレーしないわけにはいきません。私の場合は、書架の整理をしないわけには・・・

 そこで少しでも肘への負荷を減らすために、サポーターを付けるとよいのだそうです。筒状のすっぽりと肘を包みこむタイプのものではなく、腕にギュッと巻き付けて留めるタイプのエルボーバンドが有効なようです。どこで売っているのでしょう? ドラッグストアか、スポーツ用品店か?

 テーピングでも同様の効果が得られるようです。高いサポーターを購入するより、テーピングで試してみてもよいのかなと思いました。

 テーピングは、腕の筋肉に沿って長く貼る方法が多く紹介されていますが、私は肌がかぶれやすいので、それはやめておこうかと。肘関節の下側をぐるりとひと巻きするといい(エルボーバンドと同じですね)とブログに書かれている整骨院の先生がいらっしゃったので、それを試してみようかなーと思います。

 何はともあれ、酷使しないことが一番なので、ポンコツな左手に、リハビリをかねて手伝ってもらうことにします。

 

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肘頭骨折 術後158日目 天に花咲け、地に実が成れ

 節分ですね。皆さんは豆まき、しますか?

 

 子どもの頃、私の父の豆まきのかけ声は、こんなでした。

 

 鬼は外 福は内

 天に花咲け 地に実がなれ

 鬼の目玉を ぶっつぶせ!!

 

 玄関のドアをパッと開けて、大きな声で言うのです。母は、「ぶっ潰せだなんて、いやねえ・・・そんなかけ声、聞いたことないわ。」と言っていました。

 父は東京生まれの東京育ちですが、父の父、つまり私の祖父の故郷は秋田です。祖父は18歳の時に上京してきて、以来ずっと東京暮らしでしたが、バリバリの秋田弁。祖父と話をしてもいまひとつヒアリングができなくて、頭の中に大きなはてなマークが。それでも、なんとなくわかると、嬉しかったものです。

 秋田の人の顔ってありますよね。鼻筋が通っていて、面長で、目元がすっとしているような。父方の親戚が集まるとこのタイプの顔が多かったんですが、今でも、秋田顔の人が、秋田弁を話しているのをテレビで観たりすると、祖父を思い出して懐かしくなります。

 この祖父が、先ほどのかけ声で、豆まきをしていたそうです。だから、あれは、秋田方面の口上なのでしょうか?

 気になって調べてみましたら(今はネットで簡単に調べられて便利ですね。)、今日のニュースで、中尊寺で「天に花咲け、地に実成れ」と言って豆まきをしたと報道されていました。「そうか、やっぱり東北地方ではこう言うのかぁ」と感心してさらにいろいろ見ていたら、ありました! 秋田県湯沢市の小町の郷というところのお米屋さん(遠田米穀店)のブログで、父のとほぼ同じフレーズを発見。

豆を蒔くのは男性の仕事!女性は黙って見ています。

かけ声が面白くて、私が嫁いできたときに初めて聞くフレーズでした。

「鬼は外、福は内」まぁ、ここまでは当たり前のフレーズ。

この次が「天に花咲け、地には実がなれ、鬼のめん玉ぶっつぶせ~!」です。

 このほか、秋田市内の保育園、宮城県多賀城市の保育園でも、このかけ声で豆まきをしています。「やあねえ、聞いたことないわ。」と言っていたお母さん、東北地方では割とメジャーなかけ声のようですよ。今度、教えてあげよう。

 私は、子どもながら、このかけ声はかっこいいなと思っていました。でも、自分が言うのは恥かしい。普通に、「鬼は~そと~ 福は~うち~」でした。一人っ子でしたから、一緒に豆まきをしてくれるきょうだいはいません。それなのに母は「ほら、大きな声で!」なんて言うんですよ。無理ですって。恥かしかったな。

 

 その点、我が家の子どもたちは三きょうだいですから、賑やかでした。「鬼は外」は適当で、「福は内」と言って豆を床に撒くなり、拾って食べる争奪戦です。ポリポリコリコリボリボリ・・・・ キミたちは、ハトさんですか? 床は、あっという間に、きれいっさっぱり。きょうだいがいる子はたくましいなあと感心してしまいました。

 

 この頃は、ひとり豆まき。ドアを開け、小さな声で「オニハソト」とつぶやきます。それから「フクハウチ」と言って、豆は口の中に。ポリポリポリ。これから1年、悪いことがありませんように。運が向いてきますように。とりあえず、釘抜き手術がうまくいきますように。もう骨折しませんように。

 明日は立春ですね!

 

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 今日の晩御飯です。ブサイクですが太巻きを手作りしました。中身はきゅうりとかんぴょうと椎茸と玉子焼きです。そのほか、炒り大豆の入った「節分汁」。あと、なぜか餃子。なぜかというと、今日は「餃子の満州」の特売日だったから。ここの冷蔵生餃子に最近ハマりました。小さな幸せ。

肘頭骨折 術後157日目 味噌づくり

 今日は我が家の(と言うか、私の)年中行事、味噌づくり。

 好奇心から、たくあんだの、干し柿だの、白菜漬け(樽1つ分)だの、様々な保存食を作っていたけれど年々縮小傾向。その中で残って定着したのが、梅(梅干し・梅シロップ・梅酒の3つ)とお味噌です。作り方はいたってざっくり。いろいろなところでレシピが出回っていますが、私はこんな感じでやっています。

 

 はじめに、昨年仕込んだ味噌甕を開けました。さほどかびていなくて、いい感じです♪ うっすらかびている上の方だけ除去して、タッパーに移し替えました。

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 左のタッパーが3ℓの容量です。両方合わせて、4.5ℓくらいかな? 小さい方は、実家の母にあげようと思います。

 

 甕を洗ってきれいにしたら、材料を準備します。

〈材料〉1甕分

  • 乾燥大豆 1キロ
  • 麹 1キロ
  • 塩 500グラム
  • 去年作った味噌(あれば) ひとすくい

大豆:麹:塩=2:2:1 になるようにします。

 

〈用具〉

  • すり鉢&すりこぎ
  • マッシャー
  • おたま
  • ゴムベラ(あれば便利)
  • 漬物用重し
  • ラップ

 

〈作り方〉

 まず、忘れちゃいけないのが、前の晩から大豆を水につけて置くこと。その日の朝、急にお味噌づくりを思い立っても、できません・・・

 

  1. 一晩水につけた大豆をゆでる。(あくをとりながら)
  2. 塩をカップ半分ほど、取り分けて置く。
  3. 残りの塩と麹を、ほぐすようにしながらよく混ぜる。
  4. ゆであがった大豆(指でつぶれるくらいやわらかくなったもの)をお玉ですくい、ボウルにいれてマッシャーでつぶす。(ゆで汁は捨てない。)
  5. 豆の形がすべて崩れる程度までつぶしたら、すり鉢に移して、すりこぎで丹念にする。(クリーミーになるように。)
  6. 豆をすべてすりつぶしたら、3の塩&麹を加え、よくよく混ぜ込む。ここで、昨年作ったお味噌があれば、一緒に混ぜます。(発酵が促進されます)
  7. 様子を見ながら大豆のゆで汁を足して、手でにぎったのが崩れない程度までやわらかくする。
  8. 甕の底に、取り分けてあった塩をふり入れる。
  9. 7をテニスボール大にギュッと丸め、甕の中に詰めていく。
  10. きっちり詰めたら上から押して、空気をしっかり抜く。隙間がないように。
  11. 表面にラップで覆い、漬物用の重しをのせ、蓋をする。
  12. 冷暗所にて保管する。

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 こちらが、甕に詰めるところです。容器は甕でなくてもかまいません。ほうろう容器でもうまくいくし、私はやったことがありませんが、タッパーでやっている人もいます。でも、私は甕で作るのが好き。陶器の方が湿度や温度の調節がうまくいく気がします。それに、何より雰囲気が出てテンションが上がる。

 「お味噌を作った容器で梅干しを作ると(あるいは、その逆)なぜか失敗する」と、昔、母に言われました。それぞれに酵母が棲みついているからかな?

 

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  すべて詰め終わって、ラップで覆う前の状態です。

 

 4月ごろに表面がかびていないかチェック(かびていたら取り去る)、梅雨入り前に天地返し(底と上を混ぜ返す)をするといいです。別にしなくても大丈夫。ただ、1年後に取り出したとき、かびている部分が多くて、ちょっとがっかりします。

 何年も前に、大地を守る会(現オイシックス)の味噌づくり教室というのに参加したことがあるのですが、このとき教えてくださったお味噌づくりの会社の方が(埼玉県児玉郡神川町のヤマキ醸造さんだったと思います)、1年前に作ったお味噌があれば持ってきてくださいとおっしゃいました。ちょっと味を見れば、どんな状況で保管されていたか、天地返しをしたかわかるんですって。で、やっぱり、こまめにチェックしたものは味が断然よいそうです。

 あのときの味噌づくり教室、よかったなあ。お味噌はもともと自分で作っていたから、作り方にさほど驚きはなかったのですが、生産者の方の言葉にグッときました。それと、場所は神川町だったのですが、地元の方々が、心づくしの大豆料理で迎えてくださいました。ご飯を頂いた後は、麦踏体験も。

 夏にも同じところに行って、大豆の畑の草取りに参加させていただいたのですけれど、本当に暑かった。でも、醤油のソフトクリームは美味しかったし、用水路には沢蟹がいたし、空の青さとともに、子どもたちと一緒に過ごしたいい思い出として頭に中に焼き付いています。楽しかったな。

 

 今となっては、ひとり、ゴリゴリと大豆をすりつぶしながら、一人年中行事の味噌づくり・・・

 と思ったら、傍らでテレビを見ていた息子が(大学生です)顔を上げて、「こらこら、肘が痛いのに無理するな」と手伝いを申し出てくれました。確かに、骨折した左肘も、酷使して痛めている右肘も、衝撃が伝わるたびに痛いのです・・・

 すりこぎをゴリゴリ回す動作はそうでもなくて、むしろマッシャーでつぶす上下の動きの方が肘にくることを発見したので、マッシャーを担当してもらいました。あと、すり鉢が重いので、すり鉢の中身をボウルに移すときも。流れ作業で、速いのなんの。おかげで、思っていたよりも早めに終了しました。ありがとう。

 

 うちで作ったお味噌は美味しいです。まさに手前みそ。だしを入れなくても、お味噌だけで美味しいお味噌汁ができます。味が深いんです。それから、きゅうりにつけて食べるのも、いけます。半日仕事になってしまいますが、これだからやめられません。

 骨折した当初は、もうこういうことはできないかなと思ったけれど、またできるようになって、よかったです。

肘頭骨折 術後156日目 「おおきな木」と「ぼくを探しに」

 つい先ほど、我が家の次女が一人暮らしをするために、家を出て行きました。・・・寂しいです。しかし、その感情は親の勝手なので深く考えるのはやめました。

 

 『おおきな木』(シェル・シルバスタイン)という絵本があります。

 

 「おおきな木」と小さな男の子は仲よしでした。男の子は、木のそばでかくれんぼをしたりして、毎日遊びました。

 やがて男の子が大きくなると、少年の仲よしは木から彼女になりました。少年が、遊ぶためのお金が欲しいと言えば、木は、りんごの実をたくさん落して、これを売ってお金にしなさいと言いました。少年が大人になって家が欲しいと言えば、枝を切って売ればいいと言いました。

 旅に出たいと言えば、木を切って舟を作ればいいといいました。大人になった青年は、躊躇することなく、切り株だけのこして、持って行ってしまいます。

 それから長い年月がたって、男の子でも少年でも青年でもなくなった年老いた男がやってきたとき、切り株になってしまった木が悲しそうに声をかけます。「坊や、すまないね。もうなにもあなたにあげるものはないのだよ。」と。

 すると男は答えるのです。「もう何もいらない。疲れたので休みたい。」

 「それならば」と喜んで切り株になった木はいいます。「私のところに、腰かけなさい、坊や。」

 

 手元に本がないので、正確ではありませんが、ざっとこんな感じです。

 最初、読んだときはピンときませんでした。この本が好きだという人にたくさん会いましたが、私は好きでも嫌いでもなかったです。そのうち、なんだか悲しいなと思うようになり、今では、私はこの木と一緒だな・・・なんて。

 

 子どもが小さいうちは、彼らにとって良かれと思うことは、事情が許す限りなんでもやってみました。「百聞は一見に如かず」を旨とし、なんでも経験させたいと、あちらこちらへ一緒に出掛けました。

 でもそのうち、親にできることはそんなにないなと思うようになりました。出来ることの最たるものは、学費を出すこと。

 就職すれば、それも必要ありません。雨風のしのげる家と、温かい食事くらいしか。「ああ、もう本当に、できることはないなあ」と思っていた矢先の独立宣言。そのとき、この『おおきな木』を思い出したのです。私は「おおきな木」みたいだな。

 

 「疲れて戻ってきたら、私に腰かけなさい。」という切り株のようになればいいのだろうか? そうかもしれない。でも・・・私は、切り株にはならないとさっき決めました。

 

 『おおきな木』と同じ作者のシェル・シルバスタインによる『ぼくを探しに』という絵本があります。これもファンが多い作品です。

 

何かが足りない
それでぼくは楽しくない
足りないかけらを探しに行く
ころがりながらぼくは歌う
「ぼくはかけらを探してる、足りないかけらを探してる、
ラッタッタ さあ行くぞ、足りないかけらを……」

 

 こんな出だしで始まるこの本は、最後まで軽やか。「ぼく」は丸い図形。15度ほどかけていて、そこがパックンしている口みたい。「ぼく」はこの15度分の「かけら」を探しにころがっていくのだけれど、なかなかぴったりしたものに出会えません。あるものは大きすぎ、あるものは小さすぎ、あるものは・・・

 これはぴったりかなと思ったとき、相手のかけら(パーツ)は言い放ちます。「ぼくは、かけらなんかじゃない。だれのかけらにもならないよ。ぼくはぼく。」(これも手元に本がないので正確ではないのですが、だいたいこんな感じです。)

 私は、この部分がとても好きです。私は、だれの一部でもないし、これからもなりません。

 結局、「ぼく」はかけらを見つけることはできず、これからも探し続けていくのです・・・

 

 よく「自分探し」といいますが、一生かかっても自分を探すことはできないし、探せてしまったらつまらないでしょう。

 私は学校司書をしていますが、この本をよく、中学1年生の最初のオリエンテーションで読みました。(今は小学校勤務です。)「図書館へようこそ。図書館は自分探しの旅のヒントがいっぱい」みたいな感じでね。

 でもね、中学生にそう語りかける一方で、自分もまた、この本に共感していたんだなあと思います。私は「おおきな木」よりこちらの方がずっと好き。

 

 3人の子どものうち一人が巣立って、ぽっかり穴が空きました。穴を埋めるパーツを探しますか?

 いえいえ、穴だなんて思いません。これは自分探し。穴ではなくて新しい「はじまり」です。

 

 骨折して長期入院したとき、家族の中の何かが崩れた気がしました。あの頃から、次女は職場と家が遠いと感じるようになり、都心に住むことを考え始めたらしいです。骨折しなければ、次女はまだ家にいたかもしれません。苦い思いをぬぐうことはできませんが、仕方がありませんね。

 次女の新たな「はじまり」を応援したいと思います。切り株にはならないけれど。

 私はかけらを探し続けます。

 

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肘頭骨折 術後155日目 テニスをしないのにテニス肘?

 今日は金曜日なので、金スパ(金曜日のスーパー銭湯通い)。左肘を骨折したのに、体のあちこちが痛いんです。大きなお風呂でガッツリ温めたい。

 

 体のあちこちと書きましたが、最近とみに痛みが増してきたのが、右肘の外側の骨のところ。骨折したのは左肘なのに。

 さっきしげしげと眺めたら、左肘に比べて右肘の外側の骨は、心なしか少し出っ張ている気がします。そんなばかな・・・。気になって〈肘 外側 骨 痛み〉とかググってしまいました。そうしたら〈上腕骨外上顆炎〉という単語が。なになに?

 いわゆる「テニス肘」。バックハンドのプレーをするときに肘の外側に負担がかかって痛みをともなうようになることから、そう呼ばれています。でも、テニスをしなくても、仕事や家事で手首に負担のかかる動作をよくする人に見られるんだそうです。あ、それ、私。(ちなみに、肘の内側が痛いのは、野球肘です。)

 左肘を骨折してからというもの、とにかく左腕をかばって生活してきました。重いものを両手で持つときも、実は左手は添え物程度で、ほぼ右手で持っています。それから、ちょっと遠くにあるものを取りたいときって、うーんと腕を伸ばしてから手首から先だけでつかんで引き寄せたりしてしまいます。右手だけで。手首から先だけの動作でも、結局は筋肉が肘につながっていて、肘を痛めてしまうんだそうです。ああ、やってる、これ・・・

 あと、私は司書の仕事をしていますが、一日の多くの時間を書架(本棚)整理に費やしています。もの(つまりこの場合、本)を掴んで引き寄せるという動作が必然的に多くなります。もともとは「右手でつかむ、左手で引き寄せる」というふうに役割分担していたんですけれど、怪我してからは右手でつかんでそのまま右手でずらすという、右手フル稼働になっています。不自然な動きで、右肘外側が痛いです。よくないですね。もうそろそろ左手をそんなに甘やかさなくてもいい頃なのに、右手を酷使する癖がついてしまっているんです。

 

 さらにググりましたところ、テニス肘の治療は、使わないことが一番なのだそうです。どこかで聞いたぞ? そうそう、右手を酷使したのが原因で右手の親指の付け根が痛くなったとき、一種の腱鞘炎かなと思ってググったんですけれど、腱鞘炎は使わないのが治療だと書いてありましたっけ。最近は親指の痛みの方は、まあなんとか大丈夫です。面倒がらずに必ず親指サポーターをして、すべての作業をしていたのがよかったのかしら。ならば、〈テニス肘〉も、サポーターをすると少しは違うのかしら?

 とある整形外科の先生は、テーピングをすすめておられ、そのやり方をネットにあげてくださっています。外側上顆(肘の外側の骨 つまり痛みを感じているポコッと出っ張っている骨)より下の腕周りにテープをぐるりと巻くといいようです。

 他にも、ストレッチの方法もアップされていました。肘の外側の筋肉をゆっくりのばす動きです。

 

 あっちを気にすれば、こっちが痛む。こまったものですね。左肘のメンテナンスを怠らないように気を付けながら、右肘の痛み対策をあれこれ模索したいと思います。

 

 今日もお訪ねくださり、ありがとうございました。

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