てくてくわくわく 街道ウォーク

週末の東海道てくてく歩きのブログです!

辻村深月『かがみの孤城』

 休日の過ごし方は、街道ウォークと、気ままな読書。

 今回は、本屋大賞を受賞した『かがみの孤城』(辻村深月/著 ポプラ社)についてです。

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 読書ブログって難しいですね。ついついネタバレしそうになっちゃう。ネタバレしないように書こうとすると、手が止まる。

 

 本屋大賞受賞作ということで早速読んでみました。辻村さんの作品といえば『ツナグ』が印象深いです。あれはオムニバス形式で読みやすかったです。それでいて一つの世界が完結していてよかったですね。それに比べるとこれは、なかなか作品世界に入り込めなくて・・・

 

 この本の主人公は「安西こころ」ちゃん。中学1年生の女の子です。クラスの女子から理不尽な仕打ちを受けて深く傷つき、入学してひと月もしないうちに不登校になってしまいました。ある日、お母さんが仕事に行っていて昼間一人で家にいるとき、こころは自分の部屋の姿見が虹色に光っているのに気がつきました。鏡に手を触れてみると、ふしぎふしぎ、からだごと鏡の向こう側に吸い込まれてしまいます!

 顔を上げると、そこはお城の中でした。そして目の前にピアノの発表会にでも着ていくようなフリルのドレスを着て、なぜか狼のお面をつけた小さな女の子。

 女の子が言います。「安西こころさん。あなたは、めでたくこの城のゲストに招かれました!」

 

 鏡の向こうに吸い込まれるというのがまず無理。よくありそうな設定だけど、いきなりSFっぽくなってもついていけません。

 吸い込まれた先がお城というのもよくわからない。なんでお城? タイムスリップとかならまだわかるけど。そしてもっとわからないのが狼のお面の女の子。なんか、ハチャメチャじゃないですか? いったいどういう世界なの?

 

 お城にはこころと同じようにして鏡を通ってやってきた中学生がいました。

 イケメンの男の子

 ポニーテールのしっかり者の女の子

 眼鏡をかけたちょっと暗そうな女の子

 ゲームにはまっている生意気そうな男の子

 ハリーポッターのロンみたいな物静かな男の子

 小太りで気が弱そうな男の子

 こころを入れて7人の中学生です。7人の共通点は、たぶん学校に行っていないということ。

 

 狼のお面の女の子は、自分のことを「オオカミさま」と呼べと命令します。小さな女の子の声をしているのに、話し方といい雰囲気と言い、こわい。まさにオオカミ。

 「オオカミさま」が言うに、今日から3月30日まで、この城に自由に出入りしていい。城の中には「願いの部屋」のカギが隠されている。カギを見つけた人は、どんな願いでもかなえられる。願いがかなえられたら、その時点で解散。城に来ることはできなくなる。

 城が開いているのは日本時間の9時から17時まで。17時を1分でも過ぎたら、狼に食われる。

 

 このような説明をうけて、「こころ」たちは城で毎日を過ごすようになるのです。

 

 この設定にどうもついていけなくて。一つ一つが脈絡がなくてめちゃくちゃだから。

 でも、三分の二を過ぎたあたりから、俄然面白くなってきたんです。7人のメンバーが自分のことを話しお互いのことがわかり合ってくると、脈絡がなく見えた設定の一つ一つに意味があるらしいことがぼんやりながら見えてきて、パズルのピースが合わさってくる。そうなると読むのも早くなりますね。一気に読んでしまいました。

 一気に読んだ後、もう一度ところどころ読み返して確認したりもして、すっかり夜更かしをしてしまいました。お城も、狼のお面も、一つ一つきちんと意味があって、細かい設定があるんです。最後はすっきり。

 

 分厚いしページ数多いし、「なんだかなあ、これがなんで本屋大賞?」と最初は思っていたけれど、やっぱり本屋大賞ですね。ごめんなさい。書店員の皆さん、よく発掘しましたね。

 

 最後まで読んで、エンターテイメント性は高いけどテーマ性に薄いかなとも思ったんですが、テーマはありますね、やっぱり。

 この城に集まった7人は、5月に出会ったのに、自分のことを話すのが苦手でなかなかお互いに踏み込めないんです。最後の最後にすべての謎が解けるのですが、自分のことをきちんと話していれば、もっと早くわかったのに。

 7人は、それぞれ自分の現実世界を持っているけれど、お互いの通ってくる鏡を通じて、お互いの世界を行き来することはできません。城へのそれぞれのアクセスのみ。だから、自分の現実のことについて、話さなくてもいいし嘘をついてもわからない。城では現実世界での問題を考えなくていい。現実では学校に行けていなくても、友だちがいなくても、ここでなら普通の顔をしてつきあえる・・・と思ったらここでも人間関係の悩みはそれなりに生じたりするのです。

 城って、SNSにおけるバーチャルの世界みたいだなあと、ちょっと思いました。そして、城はいつまでもあるわけではない。城での時間が無駄だというわけではないけれど、やっぱり人は現実に帰るもの。現実は、避けて通れない。

  こんなテーマがうっすらと浮かぶのですが。 

 

 けれど、テーマなんて別にどうでもいいのかもしれませんね。面白ければ。やっぱり、書店員さん、よく発掘したなあと思います! 面白い本を教えてくださって、ありがとう。

 

ネタバレは申し訳ないので、ここまで。

読んでくださってありがとうございました。また訪ねてくださると嬉しいです。

 

 

 

 

 

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母の日は嬉しい

 

今週のお題「おかあさん」

 

 この年齢で母親が健在なのは、本当に感謝しかないです。「お母さん、ありがとう。元気でいてくれて。」

 まだ子どもたちが小さくて我が家がある危機に陥ったとき、「私があなたを守るから、あなたは子どもたちを守りなさい。」とお母さんは言いましたね。あの時程、母の無限の愛を感じたことはありません。子どもたちが家庭を持って同じような状況に直面したとき、私はそんなことが言えるでしょうか・・・

 私は自分のことを優先してしまう母親ですが、これからはお母さんのことは最優先にしようと思っています。だから長生きしてください。

 

 ここまで書いたところで、最近ちょっと嬉しかったことを。

 

 一昨日職場で建物内の清掃をしてくださっている男性にいつもの朝のように「おはようございます!」と挨拶をしましたら、「あ、ちょっと待ってください」と部屋に戻られて、「これどうぞ」とチョコレートを二つくださいました。「もうすぐ母の日ですから、女性の方に差し上げています」と。

 思いがけないプレゼントをいただいて、とてもうれしかったです。意外でもありました。私、職場では子どもの話をしたことないし、見た目年齢が5歳くらい若いのではないかと勝手にタカをくくっていたので、まさか「おかん」に見えるとは思わなかったんです。家に帰って子どもたちに話すと「何言ってんの。おかんの雰囲気プンプンだよ。」言われてしまいましたが。

 チョコレートをくださった方は私よりもおそらく10以上は年上と思われ、「母の日だから」と言われるとくすぐったいような感じです。

 そういえば数年前の母の日、庭を手入れしていたご近所さんの男性が、大きなバラの花をハサミでパチンパチンと切って「母の日だから持っていって」と下さったことがあります。私の父ほどの年齢の方です。

 我が子に「お母さんありがとう」と言われるのももちろん嬉しいですが(最近は聞きませんね。それでいいですよ、もちろん。)、人生の先輩の男性の方に「母の日だね」と言われると、母親をやっている私に「お疲れ様、よくやっているね」とねぎらってもらっているようで、また別の嬉しさを感じます。「いえいえ、それほどでも・・・。あ、でも、ありがとうございます。」みたいな。母の日っていいですね。「おかん」に見えて結構結構。若く見えなくてもいいや。

 

 チョコレートをくださった方には、「父の日」に何かお返ししようかと一瞬考えたのですが、それはちょっと違うかなと思い直しました。やっぱり男性には、バレンタインデーがいいかな、と。「おとん」であるより、いつまでもナイスな感じでいてほしい。

 

 今年の母の日も、あちらこちらでたくさんの「ありがとう」がかわされますように。

 

 

 

 

まちなみウォッチ! 小田原→風祭

 「まちなみ」ウォッチは、当ウォークのバイブル『ちゃんと歩ける東海道五十三次』(八木牧夫 山と渓谷社)に記載されているチェックポイント以外で立ち寄った場所や、ちょっと気になったスポット、心に残った風景などを自由にレポートします。

 チェックポイントに沿った旅の記録については、前回・前々回の記事をご覧ください。

 

 

www.lupinus-shiroyagi.com

 

 

www.lupinus-shiroyagi.com

  小田原駅より「なりわい交流館」に向かって歩いて行くとひときわ目を引く建物があります。「だるま料理店」です。

だるま料理店

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 明治26年(1893)創業の料理店です。関東大震災で建物が倒壊しましたが、ブリの大漁で得た資金をもとに大正12年に再建し、今日に至ります。唐破風入母屋造りの建物は国登録有形文化財に指定されています。

 詳しくは説明板をぞうぞ。

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 メニューを見たところ、丼もの等も多くお値段はさほど高くはありません。心惹かれますが、ウォークとは両立しませんので、いつかの楽しみに取っておきましょう。

 

 なりわい交流館より東海道を歩き始めますと、個性的な老舗が立ち並びます。

済生堂薬局小西本店

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 「薬博物館」を名乗っていて、昔ながらの薬屋さんの道具を展示してるらしいです。残念ながら日曜・祝日は定休日ということで、見学できませんでした。

 建物は、やはり関東大震災で倒壊した明治時代のものを大正年間に復元したものです。

 

ういろう

 大きな通りを挟んで小西本店の向かい側に、存在感たっぷりの株式会社ういろうの店舗です。

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 ういろうは、500年前からこの地で外郎家の営む薬屋・和菓子屋です。詳しくはホームページをご覧になるのがよいかと思います。

www.uirou.co.jp

 明治18年築のお店の蔵を利用した「外郎博物館」が併設されています。こちらも大変魅力的だったのですが、先を急いで今回はパスしました。小田原駅に近いので、いつか見学したいですね。お昼はだるま料理店で(笑)。

 

欄干橋ちん里う

 小西本店から少し歩いたところにあります。小さいながら独特の雰囲気を持っているので、誰でも思わず足を止めてしまいそう。ちょっと覗いてみましょう。

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 「梅万資料館」を名乗って、古い梅干しとかいろいろな梅干しの種を展示していますが、その他にも梅みそやご飯のおともになりそうなもの、珍しいものがいろいろ売られています。お財布のひもがゆるみっぱなし(汗)。

 

 報徳二宮神社にお参りした後、近くの清閑亭に立ち寄りました。(街道からやや外れますが、これよりしばし、近代の文化人・財界人の庭園・邸宅をめぐります。)

清閑亭

  清閑亭は、黒田長成(貴族院副議長や枢密顧問官などを務めた伯爵 1867~1939)の別邸です。

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 入り口前の説明板です。明治39年(1906)の造営で、格式張らない近代数寄屋建築の建物と、お座敷からの相模湾の眺望が特徴だそうです。

 なお、清閑亭の土塁は小田原城三の丸土塁の一部だそうです。見晴らしのよい立地にうなずけます。

 予備知識はこのくらいにして入ってみましょう。

 落ち着きのある佇まいです。写真には写っていませんが、右手が玄関です。

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 爽やかな風が吹き抜ける和室。

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 二階からの眺望はさすがです。時のたつのを忘れて、いつまでも眺めていたいです。

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 バイブルには載っていませんが、ここは立ち寄りスポットとして追加したいくらいおススメです!

 

静山荘

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 実業家・望月軍四郎(1879~1940)の別荘だそうです。

 「望月軍四郎って?」と気になる方は、説明板をアップしますのでご覧ください。

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 一般公開はしていません。

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小田原文学館

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 小田原文学館の敷地内には、白秋童謡館と尾崎紅葉の書斎もあります。こちら、そのことを説明する看板です。

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 文学館の建物です。幕末の志士で元宮内大臣でもあった田中光顕伯爵の別邸で、昭和12年の建築です。南国調。おそらくとても洒落た建物だったのでしょうが、外壁など老朽化が目立っていて少々残念な印象。庭にはヒメジオンがちらほら・・・ せめて外回りなどもう少し手入れすればいいのになあと、思ってしまいました。(すみません) 中に入る気はしなくて、観覧券は買いませんでした。

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 敷地内にある尾崎紅葉の書斎です。市内にあった旧宅のうち書斎部分を移築したそうです。中に上がるには文学館の観覧券が必要だと言うので、外からの見学にさせていただきました。

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 白秋童謡館は、リニューアルオープン待ちのようですね。

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 敷地内にあった白秋の童謡碑。あの「赤い鳥小鳥」は小田原にいるときの詩なのですね。

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 小田原文学館界隈は、閑静な住宅地になっています。高級住宅街? 

 小田原邸園(邸宅と庭)散歩を勧める立て札もありました。近代文化人に思いを馳せながら、静かに散歩をするのもロマンチックでいいですね。

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 私の好きな白秋の詩が紹介されている看板があったのでアップします。

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栗鼠、栗鼠、小栗鼠、

ちょろちょろ小栗鼠、

葡萄の房が熟れたぞ、

啼け、啼け、小栗鼠。

 

 板橋見付跡より、旧道に入ります。静かで、心なしか古い佇まいの道です。

 

 現在も営業中の、昔ながらの店構えの畳屋さんがありました。

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下田豆腐店

 こちらは、各種パンフレットにも紹介されているお豆腐屋さん。「まちかど博物館・とうふ工房」を名乗っています。

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 この日は閉店でした。とても残念。

 メニュー、いろいろあって興味津々です。

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 お豆腐屋さんから旧道を振り返ったところ・・・

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 お豆腐屋さんの隣にパン屋さんが。「金太郎牛乳パン」の看板に、妙に心をわしづかみされました! 

 普通の地元のパン屋さんなのですが。「ここに来て、わざわざパンを買うかな?」と思い一度はお店を出たのだけれど、結局「古希庵」を見学した帰りに(お店の向かいが、古希庵に至る道です)また入ってしまいました。

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 金太郎牛乳パンというのは商品名ではなくて、ここで売っているパン全般のことを言うみたいですね。

 イチオシだという「軟フランスパン」を購入。

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 お昼時だというのに、それらしきお店は皆無。軟フランスパンを食べながら歩きます。

 

内野邸

 パンを食べ食べ歩いていると、古い構えの建物が見えてきました。

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 明治36年(1903)築。お醤油屋さんを営んでいた内野家の店舗兼住宅だそうです。

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 普段は見学できるようですが、この日は音楽会を開催中とのことで入れませんでした。隣接するカフェに寄っていきませんか?と勧誘されたのですが、お腹はすいていてもカフェという気分ではなかったので、ごめんなさいしました。

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 通り沿いの掲示板のチラシ。

 「あなた、いい肩してますね!!」ですって。北条五代祭り、大きなお祭りだと聞いています。担ぎ手さん、集まったかな?

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 旧道が終わり、ふたたび国道1号線に合流です。

 頭上を箱根登山鉄道が走ります。

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 これよりしばらくは特に見どころ・チェックポイントもなく、線路と並行してひたすらてくてく1号線の歩道を歩きます。

 かつて登山鉄道の車窓から眺めた景色。あの見慣れた景色を今歩いているんだなと思うとちょっとわくわく。

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 風祭駅手前の踏切まできました。

 単線にロマンスカーのアンバランスが面白い。

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 風祭駅踏切です。ここを渡ると、鈴廣のショッピングセンター「かまぼこ博物館」に至ります。

 

 青空にはためく大きな幟。もちろん鈴廣の。さすが。

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 鈴廣本店。ショッピングセンターとは違い、明らかに高級そう。入ったら買わずには出てこられない雰囲気。なので、外からパチリするにとどめました。

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 私たち庶民なので、ショッピングセンターの方でお買い物をしました。帰りは鈴廣のショッピングセンターから直接、風祭駅に行くことができます。ほんの数十メートルで駅です。

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 駅の改札脇のつくばい。

 かまぼこ製造用の石のすり鉢だそうです。

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 まちなみウォッチ最後の写真は登山鉄道で。これに乗って帰ります。よかったよかった( ´∀` )

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 ここまで読んでくださりありがとうございました。

 また訪ねて来てくださると嬉しいです。

 

 


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第12回街道ウォーク 小田原→風祭②

 小田原→風祭 街道ウォークの続きです。

 板橋見附より旧道に入りました。

 ウォークのバイブルにしている『ちゃんと歩ける東海道五十三次』(八木牧夫 山と渓谷社)のチェックポイントに沿って振り返ります。

 

 旧道に入ってしばらくはチェックポイントはありません。旧道ならではの佇まいを楽しみながら歩きます。

 「下田豆腐店」という雰囲気のある構えのお店の向かい側の細道を入ります。

 

*実はこの日、最初に立ち寄った「なりわい交流館」でガイドの男性に「どこに行くの?」と聞かれ「東海道を歩いています」と答えましたら、「それならば、板橋の下田豆腐店の向かいの道を入ると古希庵があるからぜひ立ち寄って。今日は見学できる日だから!」と教えていただいていました。「古希庵」は、もともとチェックポイントでしたが、開放する日が限られているようでラッキーでした。

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 旧道の途中で、このような案内表示を発見。古希庵は、「あいおいニッセイ同和損保」という会社の研修所なのですね。

 細道はこのような閑静な住宅街です。

 

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栄善寺

 古希庵に到着するより手前に、チェックポイント栄善寺があったので入ります。

 境内に六地蔵があるということですが・・・

 あ、これね。

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 お地蔵様の足元で、風に吹かれてくるくる回っているのは何でしょう? 色とりどりできれい。

 

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 ちょっと失礼します。指で止めてみた。

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 空き缶だったのね。

 この後、別の場所でも同じものを見かけました。ナイスアイディアですね!

 

 カンカンに気を取られ、本堂をパチリするのをすっかり忘れました。今となってはどんなお堂だったのか、全く思い出せませんΣ( ̄ロ ̄lll)

 

古希庵

 古希庵は、栄善寺よりさらに先のゆるい坂道を登った所にありました。道の両側は深い木立。風が通り抜けます。すれちがった若い女性が、「いい風だね~」と話していました・・・

 立派な門構えです。

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 古希庵は、山県有朋の別荘です。有朋が所有した東京の椿山荘、京都の無憐庵とともに近代日本庭園の傑作と言われているそうです。説明板によれば、門は山荘をイメージして作られたようですね。

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 中に入って見ましょう。

 あ、ちなみに見学料100円でした。門を入ってすぐ研修施設があるのですが、建物の手前にテーブル(記帳台)があって、名前を書いて箱にお金を入れるようになっています。

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 外廊下を歩いて行くと、しばらくして庭にも下りられるようになっています。あまり広い庭ではありませんが、きっと様々な趣向が凝らされているのでしょう。庭にはとんと詳しくないので、私にはよくわかりませんでした。椿山荘って、どんなだったっけ? 今度、確かめに行ってみたくなりました。

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 板橋村の人が運んできてくれたという兜石。

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 有朋が小田原のこの地をこよなく愛していたことがわかります。

 

牛頭天王

「ごずてんのう」と読みます。不思議な読み方なのは、中国の新疆省の山に由来しているからでしょうか? 詳しくは説明板をご覧ください。

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 疫病厄除けの神様です。

 

 古希庵に至る細道の反対側を少し入った裏に、ひっそりと小さな祠がありました。

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板橋地蔵尊

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 「板橋のお地蔵さん」としたしまれているだけあって、なかなか立派な境内です。

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 家に新しく仏さまになった方があったとき、続けて3年間お参りすると、縁日に個人に似た人に会えると言われている・・・という説明に、へぇぇと思いました。

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 何かの供養塔? 


石仏石塔群

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 旧道が1号線に合流するところにありました。すぐ上をロマンスカーが通過します。


三界萬霊等

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 チェックポイントとしてガイドブックに載っていたのでパシャしましたが、はて、これは何でしょう?


細川忠興陣所跡

 ガイドブックでチェックポイントになっているも、ロードマップにそれらしい場所はなく。現地に行けば手がかりがあるかと期待していたのですが何もありません。仕方なくググってみると、「冨士山砦」のことらしいです。とある方のブログによれば、現在は民間企業の私有地になっていて立ち入り禁止だそうです。

 ということで場所の特定も断念しました。この斜面の上の方だろうということで、写真をアップしておきます。箱根登山鉄道に沿った道の北側斜面です。

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日蓮上人霊跡・馬頭観世音

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 箱根登山鉄道の踏切脇にありました。読みにくいのですが、説明板があったのでアップします。

 日蓮上人が、この地の象の鼻の巨石に登り、両親を偲び冥福を祈って里人の信仰を集めたのだそうです。

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 碑の右手に門が。「日蓮上人思親の地」という札が掲げられ、山道が続いています。入ってよい雰囲気ではないので入口でパチリして引き返します。

 先の富士山砦、この先にあるのかもしれませんね。


妙覚寺

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 入口のこの題目碑が重要らしいので、まずパチリ。

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 きれいなたたずまいのお寺です。お邪魔します・・・

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 本堂手前の菩薩様です。

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 お題目を唱えながらタワシで菩薩様を洗うと、心の煩悩が洗い清められるのだとか。

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 足元の小さな石像に、ほっこりします。こういうの、心惹かれる。

 

八幡神社

 この日のウォークのゴールが近づいてきました。最後から2番目のチェックポイントは、旧風祭村の鎮守様です。

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 確かに、鎮守の森らしい、うっそうとした境内。

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 境内に、なぜかバスケットボールのコーナー。

 ラジオ体操を毎朝やっていそうな広場です。ならば、バスケもありか。ツッコミをいれそうになったけど妙に納得。さすが村の鎮守様。


道祖神

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 この日最後のチェックポイントの道祖神。小さいながら、確かな存在感。今日も無事に歩き通せました。

 

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 風祭の駅に到着しました。18563歩でした。(到着時刻の確認忘れました。たぶん15時くらい。)

 

 ここまで読んでくださりありがとうございました。次回は小田原→風祭のまちなみについて書きます。

 また訪ねて来てくださると嬉しいです。

 


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第12回街道ウォーク 小田原→風祭①

 

晴歩雨読

晴れの日はてくてく歩き、雨の日は読書三昧。

週末の街道ウォーク 再開しました!

 

 

 4月29日(日)晴れ。9時36分 小田原駅です。

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 駅前ロータリーを背に徒歩10分ほどで「小田原宿なりわい交流館」到着。これより街道ウォークをスタートします。

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 久々なので説明を。この街道ウォークは、バイブルとしてちゃんと歩ける東海道五十三次』(八木牧夫 山と渓谷社)というガイドブックを大いに参考にしています。この本に記載されている名所・旧跡はチェックすることを原則とし、ルートから大きく外れる場所は名所でも、興味があったとしてもガマン。「街道歩き」というテーマから逸れてしまわないように注意。そもそも日暮れまでに到着しないと困るので。そのための基準として、バイブルを大いに活用させてもらっています!

 

 というわけで、今回はバイブルのチェックポイントに沿って報告します。

片岡本陣跡

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 本日最初のチェックポイント、片岡本陣跡。きれいな石碑ですね。それもそのはず、昨年設置されたのですね~

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 碑の背後、片岡本陣があったと思しき場所は、マンション建設中。

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 裏に「明治天皇聖蹟碑」があるとのことでしたが・・・どこだ?

 やっと見つけました・・・

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 バイブルには「小伊勢屋の裏」と書いてあったのですが、「小伊勢屋」は現在はなく、このようなマンションになっていました。「小伊勢屋」ってどんなお店だったんでしょうね。

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久保田本陣跡

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 片岡本陣跡のすぐ近くにありました。


清水彦十郎本陣跡

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 清水彦十郎本陣跡、通り過ぎてしまい、戻って見つけました。なぜ気が付かなかったかというと、大きな道路を挟んで向かい側に、あの「ういろう」の目立つ外観の店舗があったからです。「ういろう」のお店を夢中でパチリしていた時、実はすぐ後ろにこの説明板があったんですねー(汗)。

 「ういろう」のお店の写真は後日アップしますね。

 

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報徳二宮神社

 今回は小田原城はパス。バイブルには載っていたのですが、以前に来たことありますし、これを見学すると先へ進めませんからね。小田原城ならまた来ればいいし。

 その代りというのもナンですが、是非行かねばと思っていたのが報徳二宮神社。以前我が子と小田原城に来た時、素通りしてしまったので。おしゃれなカフェもあるなあーと気にしつつ、天守閣を目指したことを思い出します。

 その二宮神社、今回は小田原城の中からのアプローチではなく、鳥居から。

 お天気上々。若葉が目に沁みます。

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 入って間もなく、こんな看板が・・・ 「ちゃんとお参りしてから」、大事ですね!

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 というわけで、こちら金次郎さん。

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 金次郎さんについて、おさらいしておきましょう。

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 前回「国府津→小田原」の記事にも書きましたが、金次郎さんは「薪を背負って本を読んでいる勤勉な子ども」だっただけでなく、人々の暮らし向きをよくするために力を尽くした偉人だったのです。

 

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 本殿が見えてきました。重厚で風格のある建物です。

 

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 境内にある金次郎像。戦前の像は供出されてしまい、残っているのはこの像だけだそうです。ときどき見かける金次郎像は、戦後に作られたものだったのですね。

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 境内手前にあるカフェです。

 実は、お参り前にここで一服してしまいました。ポケモンの人のこと、言える立場じゃないですね。すみません。でも、コーヒー、美味しかったです。緑の風がさわやかな、素敵なカフェでした。軽食も可。

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 カフェの中に売店も。金次郎さんグッズがいろいろ。このハンカチ、なんかラルフローレンみたいな? でもよく見ると金次郎さん。


天満宮

 天満宮=山角天神社です。

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 とりあえず、天神社について説明をお読みください。

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 こちらが本殿です。この中に菅原道真の画像があるようなので隙間からのぞいてみたんですけど、よくわからなかったです。

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 境内には芭蕉句碑があるということでしたので、気にしていたのですが・・・

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 こちら紀軽人という人の狂歌の碑

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 こちらが芭蕉句碑ですね。

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梅が香に のっと日の出る 山路かな

 天神様と言えば「梅」ということで、芭蕉の句で「梅」を詠んだものを碑にしたようです。1820年建立です。


小田原駅跡

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 人車鉄道軽便鉄道の駅があったことを示す碑です。

 

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 小田原駅跡の場所を振り返ってパチリしました。東京から88キロです! ずいぶん来たなーと、ちょっとしみじみ&嬉しい。

大久寺

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 地味なお寺で(すみません)、何だっけとガイドブックを見直したら、小田原城主大久保氏の菩提寺だそう。

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 すぐそばが小田急線の高架になっています。ロマンスカーが疾走していきました。

 

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 掲示板のことばに「はい」と了解。

光円寺

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 またまた、「はてさて、このお寺は?」とガイドブックを見ますと、春日局が開基したのだそうで・・・ ほう。

居神神社

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 ガイドブックによりますと、祭神の一人は北条早雲に敗れ怨霊となって三年祟った三浦の新井城主の三浦荒次郎。うーん、なんか怖そう・・・

 

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 入ってすぐに祭神の説明が。

 

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 気のせいか、うっそうとした参道です。

 

 小さな水神様がありました。

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 説明を読んで、この辺りは水神様が多いような気がしていたことに納得。城下町の水道は、早川から取っていたのですね。わが国最初の上水道とは、恐れ入りました。

 

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 「勝って甲の緒を締めよ」の文字、インパクトありますね。北条氏綱の言葉だそうです。以下説明板をご覧ください。

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 こちら、本殿です。

 

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 見晴らしは、なかなかいいですね。

上方見付跡

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 「見附跡」について、それを示す碑や説明板はなかったのですが、交差点の表示に残っているので、この辺りだろうと理解しました。

 

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 旧道に入るところにあった看板に、見附について説明がありました。

 

 看板には居神神社と大久寺についても説明がありました。居神神社に古碑群が、大久寺に墓所があったんですね。見逃してしまった・・・ ドンマイ

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 これより先、旧道に入りますので、ここで一息入れます。

 近日中に続きをアップしますので、また訪ねて来てくださると嬉しいです。

 ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。

 


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再開! 街道ウォーク

今週のお題「ゴールデンウィーク2018」

 

 晴れの日はてくてく歩き、雨の日は読書三昧。

 そんな週末の過ごし方を目指して始めた当ブログでしたが、私の母の入院や「くろやぎ」(同行人・夫)の母の急逝など、さまざまな事情から、てくてく歩きはお休みしておりました。

 先月、義母の四十九日の法要が済み、実家の方も落ち着きましたので、このゴールデンウィークに街道ウォークを再開しました。

 前回、小田原のなりわい交流館で終了していましたので、今回も小田原駅から。終着地点は風祭にしました。距離は短いですが、小田原はバリバリ観光地なので寄り道もしたくなります。鈴廣のショッピングセンター(かまぼこ博物館)でお土産を買ってそのまま風祭の駅から箱根登山鉄道に乗るのは、なかなかナイスなプランだと思いました。

 

 さて、いよいよウォーキング再開の日。4月29日9時36分、小田原駅に降り立ちました。

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 なかなか立派なロータリーですね。小田急線ユーザーだった大学生の頃の記憶とは、だいぶかけ離れています! ン十年前ですから無理もありませんね。

 写真を撮っていたら、背後に旧市内電車のりばの案内板があるよと、くろやぎが教えてくれました。久々ながら冴えてますなぁ・・・

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 へぇぇ、こんな感じだったんだ。説明文もパチリしたかったけど光ってうまく撮れないので断念。

 さて駅前の通りをてくてく歩くと、ほどなくして「なりわい交流館」に到着しました。

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 おぉ、久しぶり! 中に入ってパンフレットを収集。前回もいただいたのですが、長らくご無沙汰で、取っ散らかってしまいました(汗)。そうこうしていると、交流館の方が冷たい麦茶をいれてくださいました。ありがとうございます。

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 前回は雛段があったなーと思い出だしました。あれから季節がひとつ巡りました。

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 感慨にふけるのはこのくらいにして出発。この後の様子は、連休中に少しずつブログにアップしますね。

 

 今回はお土産の紹介を(笑)

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 株式会社ういろう

小田原市本町1-13-17

 北条早雲の時代から、薬とお菓子を作り続けている外郎家のお店です。お店の中で、薬とお菓子の両方を販売しています。薬は仁丹みたいな感じで、私の母が愛用して常に携帯しているのでひとつ求めました。一番小さい箱、1000円を。(小さくてゴメンね)

 母曰く、会員限定で現金書留で代金を送ると引き換えに薬が送られてくるそうで、手に入れるのは大変なのだとか。先日渡したら、大変感謝されました。でもAmazonでも扱っていそうですが・・・ どっちみち、母にAmazonはないので、まあよかった。

 母の影響で「小田原ういろう」と言えば薬のイメージで、今回「なぜ和菓子?」と不思議だったのですが、お菓子の包装紙にあった説明がビンゴだったので紹介します。

この「お菓子のういろう」は約六百年前、吾が外郎家の先祖が京都在住の時代、自ら造って客の接待に供したものであります。これが名薬「透頂香ういろう」の苦い味と対照がよかった為か、忽ち、朝廷、幕府を始め、当時の貴紳の間に評判となり、依頼に応じては作って供したものでありますが、求める人が益々ふえるので後に販売する様になったものであります。
御祝宴に、御茶席に、お子様に、御産婦には何よりのものであります。栄養価が高く、而も胃腸に障らぬお菓子です。素朴で気品のある淡雅な味を御賞味下さい。おみやげ、御進物として何方にも喜ばれます。

 帰宅して早速いただきました。ふむ、これは美味しい。すごくもっちり。本物という感じ。大変申し訳ないのですが、かなり好きだった名古屋のういろうがかすんでしまった。(名古屋のういろう関係者の方、すみません。)

 ちなみに味は「白」にしたのだけれど、定番は「黒」だったみたい。そもそもの最初の頃、黒砂糖で作っていたそうです。いつか「黒」も食べてみたいな。

 

欄干橋ちんりう

小田原市本町4-2-37

 「ちんりう」は駅前に本店がありますが、ここ本町のお店は梅万資料館を謳っていて、古い梅干しや梅干しの種を始め、様々な梅干し関連の珍しいものを展示しています。明治元年の梅干しとか、インパクト大。

 私は実は梅干し手作り派で、「自家製梅干しと白いご飯があれば!」と宣言していて(実際にはもっといろいろほしいけど)、スーパーでは梅干しは買いません。梅干しは自然塩のみでシンプルに作るとおいしいですよ。ここの梅干しももちろん美味しいでしょうが、梅干しなら家にゴロゴロあるので、今回はパス。代わりに天神さまを。

 「天神さま」は、梅干しの種のさらに中にある核です。アーモンドのような味がします。小さくても栄養がぎっしり。ただ、これを取り出すのは至難の業です。以前は小梅干し(もちろん自家製)を食べた後、種を噛んで中の核を取り出すのが楽しみでしたが、歳と共に種を噛むのは危険なのでやめました。(我が家の2番目の娘は、未だにやっております・・・)

 というわけで、「天神さま」は私にとって誠に貴重な高級品なのです! 今回求めたのは和三盆仕立て。一日一粒、大事に大事にいただきました。

 

小鯵の押寿司

 今回は夕食用に小鯵の押寿司弁当を買って帰ることを楽しみにしていました。売り切れがやや心配でしたが、ちゃんとありましたよ。小田原駅で買いました。よかったよかった。

 相変わらず美味しい。添付のお醤油漬けなくても十分美味しい。むしろつけないほうが美味しいと思います。ごちそうさまでしたm(__)m

 

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 ここまで読んでくださりありがとうございます。また訪ねて来てくださると嬉しいです。

てんしん書房

 こんにちは

 ゴールデンウィーク、いかがお過ごしでしょうか?

 後半のお天気はイマイチということで、前半のお出かけ日和が何ともありがたい毎日です。

 昨日はちょっといい出会いがありました。用事で都心に出かけたのですが、出先で知り合った人に教えてもらって、素敵なお店に連れて行ってもらったんです。「てんしん書房」という本屋さんです。

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 茗荷谷駅から徒歩5分くらい。普通のマンションのとおぼしきビルの1階で遠目にはわかりにくいですが、入口はこんなふうに、おしゃれで素敵な雰囲気になっています。

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 一歩中に入ると、なんとも落ち着いたあったかい雰囲気。「こどもの本屋」さんという看板を掲げているとおり絵本・児童書専門店で、大人の本はありません。児童よみものより絵本が断然多いかな。我が家の子どもたちが小さかったころ、一緒に読んだ懐かしい本がいっぱい。「あ、これも。これも!」と嬉しくなりました。

 それもそのはず、店主の中藤さん(若い男性の方でした)ご自身が1冊1冊納得して選んだ本のみを並べているからです。手作りのディスプレイも温かみがあって、思わず手に取ってみたくなります。(林明子さんの『こんとあき』に出てくる「こん」ちゃんのぬいぐるみ、奥様の手作りだそうです。)決して広くはない店内ですが、店主の愛に包まれた一つの世界が出来ている! 

 中藤さんが話しかけてくださって、絵本の話を少ししました。我が家の子どもたちが小さかったころ大好きだったけれど絶版になってしまった絵本の話をすると、もうすぐ復刻されることを教えていただいたりして、嬉しかったです。こういう会話ができる本屋さんって、いいですね。

 すっかり大きくなってしまった我が家の子どもたち、もう絵本は読みませんが、今日の記念に絵本を1冊買いました。以前に職場の人が、家でお子さんと読んでいてハマっていると教えてくれた絵本です。

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『おたすけこびと』なかがわ ちひろ 文/コヨセ・ジュンジ 絵 徳間書店

 男のお誕生日に、お母さんが「おねがいね」というと、なんとなんとたくさんの小さなこびとたちと働く車が、バースデーケーキを作ってくれるという、かわいいおはなしです。車好きの男の子にはたまらない、ミニチュア好の女の子も夢中になる、楽しい夢のある絵本です。私がこどものころ好きだった「ゆうちゃんのみきさーしゃ」や、我が子と楽しんだ「ジャイアントジャムサンド」を思い出しました。

 

 てんしん書房さん、また訪ねるような気がします。あの空間が好きで。そのときはよろしくお願いしますね。

 

てんしん書房

営業時間 AM10:00〜暗くなるまで
休業日 毎週月曜日+不定休
住所 東京都文京区小石川5-20-7 1F
TEL/FAX 03-3830-0467

http://tenshin-shobo.com/