前回のウォークで見学した「ふじさわ宿」交流館。期待通り(それ以上)の収穫があったので、報告します。
そもそも、この交流館については、以前からとても楽しみにしていました。というのも、ふらりと立ち寄った「かわさき宿交流館」で、盛りだくさんの内容にびっくりして、この先どこにこういう交流館があるのか調べて、スタンバイしていたのです。
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そして、今回、立ち寄ったふじさわ宿交流館の感想です。
ふじさわ宿交流館とは
遊行寺参道(いろは坂)手前、遊行寺橋の近くにある「ふじさわ宿交流館」は、江戸時代の宿場の建物を模したナイスな外観です!
藤沢宿は、江戸時代には旧東海道の宿場町として、大山詣や江の島詣をする人々の交通の要衛としてにぎわいました。ふじさわ宿交流館は、藤沢の歴史や文化に触れ、人々が交流できる場として平成28年(2016)に開館しました。ごく新しい施設です。道理で、とてもきれいだと感じたわけです。管理・運営は、指定管理者である公益社団法人藤沢市観光協会により行われています。
1階が展示室、2階が会議室(利用については要予約・有料)という作りになっていて、1階はあまり広くはありませんが休憩もできる多目的室もあり、藤沢宿紹介の映像が流れていました。
充実した展示が特徴のかわさき宿交流館(あの日は時間切れで展示室まで見ることができなかったのですが)に比べると、展示室の規模も展示の数もやや物足りないのですが、それを補うくらい素晴らしいのは、無料で配布しているさまざまなパンフレットです。数も多ければ内容もとてもよいです。ここに立ち寄れば、藤沢宿のあらゆる情報が得られるという、街道ウォーカーにとっても本当にありがたい拠点となっています!
配布資料紹介
というわけで、交流館に置いてあったパンフレット類を紹介します。
神奈川県観光地図(藤沢版)
サブタイトルが「東海道神奈川九宿 宿場探訪」。川崎宿、神奈川宿、保土ヶ谷宿、戸塚宿、藤沢宿、平塚宿、大磯宿、小田原宿、箱根宿の名所案内です。12折りの縦長ハンディサイズ。「藤沢版」と言っているだけあって、藤沢宿の説明だけやや多め。広げると1枚の大きな紙になり、裏面は神奈川全体の地図になっていて圧巻。
平成29年3月発
藤沢市藤沢宿交流館
ふじさわ宿交流館の利用案内です。
旧東海道・藤沢
B4(?)判縦長の二つ折り仕様。表面はごくシンプルな観光マップと名所についての簡単な説明。この説明には英語も併記されているのが特徴。裏面は藤沢宿の紹介です。かなり詳しい内容になっています。
歩いて見よう 藤沢宿
23ページにも及ぶこの冊子は、とても面白いです。藤沢宿のなりたち説明にはじまり、浮世絵巡り、昭和初期のまちなみや商店街の様子、見どころポイント、飲食店や和菓子屋さんのまで、実に盛りだくさんです。なかでも興味深いのは、昔懐かしい写真のコーナー。よくこれだけたくさんの写真が残っているものだと感心してしまいます。
この冊子の副題は「トランスボックス・ラッピング巡り」。トランスボックスとは電柱の地中化に伴い歩道に設置されたボックスで、「藤沢地区郷土づくり推進会議」ではこの箱に昔の写真や浮世絵をラッピングしていて、歩きながら藤沢宿について学べるようになっています。
発行:藤沢地区郷土づくり推進会議 第2版:2017年(平成29年)1月13日
ちなみにトランスボックスはこちら。前回パチリしました。
東海道・江の島道・大山道
A2版(?)の4つ折り。
副題が「藤沢宿から各地へ延びる街道」で、表面は、藤沢宿を中心に、東海道、江の島道、大山道、鎌倉道、八王子道、厚木道について、観光マップが掲載されています。裏面は、広げて1枚の大きなマップになります。文久2年(1862)の藤沢宿の復元図です。これはとても貴重だと思います! このマップを見ながら、実際に歩いて見ると、一気に江戸時代にタイムスリップできそうです。こういう資料、無料で配布してくれるなんて、本当にありがたいです。
というわけで、配布されている資料、どれもそれぞれに、貴重です。トランスボックスといい、宿場町藤沢への思いがつまったまちづくりがなされていると感じました。そうした活動を行う地域の拠点であるふじさわ宿交流館は、街道ウォーカーにも大変心強い存在です。感謝。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。また訪ねてくださると幸いです。