てくてくわくわく 街道ウォーク

晴歩雨読。週末の東海道てくてく歩き&ときどき読書のブログです!

第11回 街道ウォーク 国府津→小田原②

 国府津→小田原 街道ウォーク後半です。

   酒匂川を渡ると・・・

 

二宮金次郎表彰の地碑

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 文政元年(1818)、小田原藩主大久保忠真が幕府の老中を任せられて江戸に向かう途中にこの地を通りかかり、領民の代表を集めて、13人を働き者や親孝行者として表彰しました。金次郎もその中の一人で、当時32歳でした。これを機に、金次郎は、小田原を始め全国の藩の、農村の復興や財政の再建に貢献するようになったということです。

 と、碑にかいてあったのでアップしますね。

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八幡神社

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 この辺りの村の鎮守様でしょうかね? 境内の立派な松の木に注目。


新田義貞墓

 

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 新田義貞の首塚は街道より2本(1本ではなく2本なのがミソ)、海側に入った道なりに行くと、このような案内があります。わかりにくいので、注意深く探してください。

 とりあえず、案内をご覧ください。↓

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 新田義貞は福井で討死にして、その首は足利尊氏により晒されていたのですが、家臣がこれを奪い返しました。故郷の群馬に持ち帰るつもりでしたが、家臣も病気になってしまったため断念し、やむなくこの地、網一色村で埋葬したそうです。

 

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 細道を入っていくと、小さな公園になっていて、首塚があります。(家臣のお墓もありました。)家臣さん、無念でしょうが、こうして主君と同じ場所に埋葬されたのはよかったですね。

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 こちら、首塚のある公園。藤沢の義経の首洗いの井戸もでしたけど、公園の中に首って・・・ 遊具もありますけど。怖くないのかな(・・?

 と私がつぶやいたら、くろやぎ(同行者・夫)が、「それが日常なら別に気にならないんじゃない?」と言いました。なるほど。

 そういえば私も、子どもの頃遊んでいた場所に乃木大将の碑があって、とても大きな碑だったんですけど、近所の子たちと「おうちごっこ」の家にしてましたね(-_-;) 碑に上ると岩のごつごつした穴がいっぱいあったんで、小枝を拾ってきて突っ込んで、「かまど」にしてた。もちろん、火はつけないですよ。ごっこ遊びね。親から「乃木大将の碑」って聞いてたけど、「ノギタイショーってなんだろね?」くらいにしか思ってなかったなあ。ゴメンナサイ。

 ちなみに、あの碑があったところ、今はちゃんと立ち入り禁止になってます。


常顕寺

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 常顕寺です・・・ なぜ、チェックポイントなのか、またまた謎です。臨済宗のお寺です。



呑海寺

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 「どんかいじ」と読みます。臨済宗大徳寺派のお寺だそうです。

 

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 本堂はこちら。

 

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 境内の掲示板のぼけない五か条に目が行ってしまいました。

一、仲間がいて気持ちの若い人

二、世話好きで感謝のできる人

三、本をよく読みよく書く人

四、よく笑い感動を忘れない人

五、趣味をもち旅の好きな人

 

だそうです! 肝に銘じておきます。

 

上杉竜若丸墓

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 新田義貞の首塚の後に、またお墓。街道ウォークは、ちょっと怖いチェックポイントが結構ありますね😢

 ちょっとわかりにくいですが、看板が出ていました。

 

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 この小さな建物の中に祀られているようです。ところで上杉竜若丸って?

 説明板をアップしますね↓

 

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 上杉竜若丸は、上杉憲政の嫡男で、降伏の使いとして小田原に出向いてきました。まだ11歳か13歳の子どもでしたが、北条氏康は大敵の嫡男なので危険視して、竜若丸の首をはねました。

 これを知って不憫に思った小田原の人が、供養塔を建てたという説明です。

 納得。竜若丸って、子どもだったんですね。降参だって言ってるのに、氏家、冷酷だな。


心光寺

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 浄土宗のお寺です。何故チェックポイントなのか、やっぱり謎でしたが、鐘楼の脇の松の木が立派なのが印象に残りました。


山王神社

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 星月夜の井、林羅山の詩碑があるということですが・・・

 詳しくは説明板をご覧ください↓

 

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 ざっくり言うと、古くから星月夜の井戸というのがあったことから、山王神社は星月夜ノ社とも言われていて、林羅山も歌に詠んだ・・・と。ざっくりしすぎ?

 

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 こちらが星月夜の井戸です。

 

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 林羅山の詩碑ですが・・・読めません(-_-;)


宗福寺

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 宗福寺は、徳川家康が小田原城征討の折に、戦勝祈願をしたことで知られています。

 

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 境内になぜか神社がありまして・・・

 神社前の説明板、アップします↓

 

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 この神社に、家康が戦勝祈願をしたのですね。

 

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 神社脇の欅の御神木。神社にお参りして「無念・無想・無我」となって御神木に触れるとお願いが叶うのだそうです。

 御神木に触れさせていただきましたが、「無念・無想・無我」だったか、自信がありません。


江戸口見附跡

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 ついに、小田原宿の入り口まで来ました!

 見附跡が歩道橋の袂にあります。

 説明板もアップします。

 ここに土塁が築かれていたという説明が興味深かったです。

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 見付跡の説明板付近。なんとなく雰囲気ありますね。


一里塚跡

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 歩道橋を渡ると一里塚跡があります。

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  秀吉との小田原合戦の時には、城下町ごと土塁で囲ったのですが、家康は東海道を通すにあたり、この構造を壊したという説明に、またまたびっくり。そーだったんだ。

 

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  街道をはさんで右手が江戸口見付跡、左手が一里塚跡。両者を歩道橋がつないでいます。


北条稲荷・蛙石

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 小田原城落城前夜に盛んに泣いたという「かえるいし」。興味津々だったけど、そんなかわいい感じのものじゃなかった😨 「かえる」じゃなくて「かわずいし」だし。とりあえず、説明板をアップします↓

 

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 この柵に中に石があります。ものものしい感じ。結界かな?

 近づいて石を写真に撮ってはみたけど、なんか、ここにアップするのはやめておきます・・・(私、割と怖がりなんです)

 
善照寺

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  またまた、何故チェックポイントか、わからなかったけど。本堂です。


寶安寺

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 安寺です。「寶」は「宝」の旧字体です。

 ガイドブックは安寺になっていますが、たぶん誤植だと思います。「寶」と「賢」、パッと見、似てるから。

 幼稚園が隣接されていました。何故チェックポイントかは、?です。

 旧道からはずれるし、正直言って、街道ウォーク的には寄らなくてもいいんじゃないかなーと思ってしまいました。

 

万町標識

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 箱根の城下町には、万町のだけでなく、旧町名を記した石標があちらこちらにあります。これはその一つ。

 

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 裏説明もありました。

 「よろづちょう」ではなく、「よろっちょう」だそうです。「七里役所」という紀州藩の飛脚継立所(ひきゃくつぎたてしょ)がありました。江戸時代末期には、旅籠や小田原提灯作りの家がありました。

 
小清水脇本陣

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 「旅籠・小清水」は「古清水旅館」に名前を変えて営業中

 と以前、ブログの記事(「弥次さん・喜多さんを追いかけて 国府津→小田原」)で書いてしまったのですが・・・すみません。

 古清水旅館は、高齢者向デイサービスの施設に変わっていました。

 

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 デイサービスの2階に、資料館があるとのことです。

 日曜日で閉館してたみたいで、時間もなかったので立ち寄りませんでしたが、説明部分、近づいてパチリしたのでアップします↓

 

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 小田原の空襲で罹災したときの写真が展示してあるようですね。


清水金左衛門本陣跡

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 説明板によりますと、清水金左衛門本陣は、江戸時代は大名の宿泊所として役目を果たし、明治になっても明治天皇が5回も泊まられたとうことです。

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なりわい交流館

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 なりわい交流館まできました! やれやれです。

 小田原の典型的な商家の造り「出桁造り」の建物です。

 関東大震災で被害を受けましたが、昭和7年に再建したとのことです。

 

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松原神社

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 最後のチェックポイント・松原神社です。

 日本武尊を祀る小田原宿の総鎮守というだけあって、なかなか立派な鳥居と参道です。

 

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 「吉兆の大亀」というのがありました。

 撫でると、さまざまなご利益があるらしい。

 亀は長寿を象徴する生き物なので、お賽銭を十円納めると10日、百円納めると100日、千円納めると1000日、寿命が延びるんですって。

 ちょっと悩んで、百円を・・・

 

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 16時22分、小田原駅に到着しました。今回も無事、終了。

 6時間47分、26426歩でした。

 

 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

 また、ご訪問くださると嬉しいです。

 


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第11回 街道ウォーク 国府津→小田原①

 いよいよウォーク当初の目標・小田原へ!

 

 ほんの軽いノリで、小田原くらいまでなら行けるんじゃない?と始めた週末ウォークも、11回目。小田原は今となっては通過点。目指せ、京都・三条!(いつ着くかわからないけど。着くかどうかもわからないけど?!)

 

 旅のバイブルは、八木牧夫さんの『ちゃんと歩ける東海道五十三次』(山と渓谷社)。

 何がいいって、シンプル。東海道を京都目指して、ひたすらてくてく歩き人のために、必要な情報をコンパクトにわかりやすく本にしています。これをその日のコースの分を2部コピーして、一つはくろやぎ(同行者・夫)、一つは私が持ちます。あと、ロードマップのコピーも必須で、これも2部。一応、バイブルはカバーをかけて(汚れると悲しいから)リュックの中に忍ばせていますが、荷物を軽くしたいので他のガイドブックは持ちません。

 話が少しそれましたね。えーと、つまり、八木牧夫さんの『ちゃんと歩ける東海道五十三次』が、そんな感じでバイブルになっていることを言いたかったのです。

 バイブルには名所・旧跡のチェックポイントが載っていて、これはできるだけ立ち寄ることにしています。なんかスタンプラリーみたいでやる気が出るし。ここにあるチェックポイントが、「旧東海道」関連に絞られているのが、バイブルたる所以です。いくら有名でも街道から激しくはずれたポイントについては言及していません。寄るか寄らないかの判断基準になります。代わりに普通のガイドブックには載っていない、街道ウオークならではのポイントが載ってもいます。

 

 それでは、「国府津→小田原」のウォークについて、チェックポイントに沿って振り返っていきましょう!


親鸞聖人御庵室 御勘堂碑

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  親鸞聖人が、布教のために、ここ国府津にとどまっていた時に、民衆を教化した庵室跡、らしいです。

 街道沿いでこの後ろは海です。個人のお宅の敷地内のような感じだったので、ここからパチリするだけで、これ以上先にはいきませんでした。


真楽寺

 

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 もともとは天台宗のお寺でしたが、親鸞聖人の教えにより真宗に改修しました。「真楽寺」という名前も親鸞聖人がつけました。切支丹禁制下に、観音像だと偽っていたマリア像があるそうで、興味があったのですが、見ることはできなかったです。

 境内の説明板をアップしておきますね。

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法秀寺

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 チェックポイントの法秀寺。何をチェックすればいいのか? なぜ、チェックポイントなのか。ガイドブックに特に説明はなく、実際訪ねてみても説明板のたぐいはなく・・・ 結局謎のままでした。

 本殿の写真です。きれいな木造の建物でした。

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小八幡の一里塚

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 日本橋より、19里目。左側に一里塚の後を示す説明板があります。

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 これですね。塚の上のは松の木があったという説明です。

 

 
小八幡神社

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 河野神社の特徴は、境内に、たくさんの道祖神や庚申塔が集められていることです。

 こちら道祖神。

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 こちら庚申塔。

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 石碑や説明板もありました。

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 道路拡張工事の時に、小八幡村に点在していた道祖神や庚申塔を、一カ所に(この神社の境内に)集めたということです。

 

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 明治時代の道標もあったので、パチリしました。


三寶寺f:id:kaz-mt-wisteria:20180218175818j:plain

 なにやら、今どきのおしゃれな看板に、「雑貨屋さんとか、カフェとか?」と思ってよくよく見たら、チェックポイントのお寺の看板ではありませんか!

 入ってみましょう♪

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 普通にお寺ですね(*^-^*)

 

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 陽だまりの六地蔵様。こういうの、好き。

 

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 本殿でお賽銭をと思ったら、手前にお線香とカセットコンロ。

 えっっ、カセットコンロ? ちょっとダイナミックじゃないですか?

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 こちらが、看板にあった、「てらカフェ」ですね。11時より開店とのことで、中を見ることはできませんでしたが。なかなかおしゃれですね。

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 参道入口(街道沿い)にある「弘法大師筆跡利劔名號安置」碑です。これ、要チェックとして挙がっていました。アブナイアブナイ、見落とすところでした(;^ω^)

 

 しばらくチェックポイントはありません。ひたすら歩きます。


道祖神(酒匂)

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 道祖神があるということでしたが、見つからなくて。ふと見ると、足元にありました。

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 振り返って見た方が、見つけやすいかな? 電柱にぴったりと。いや、後から電柱が、道祖神にぴったりっくつけて設置されたのだろうけれども。


長楽寺

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 長楽寺は、入りづらい雰囲気だったけれど、通用門からそうっと入って一枚だけパチリ。バイブルには、特に説明のないお寺でしたが、やっぱり謎のまま。(ちゃんと調べたらわかるのだろうけれど。)

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大見寺

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 バイブルの説明によりますと、名主だった小嶋家の宝経印塔・五輪塔(いずれも供養塔ですね)があるということだったのですが・・・ おーい、どこだぁ・・・

 墓所中をぐるぐるまわって、やっと説明板を見つけました。

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 これが宝経印塔、らしいです。たぶん。

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 こちら五輪塔。


旧川辺本陣跡

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 「旧川辺本陣跡」という表示はなかったんですが、ここではないかと。立派な構えの門で、旧家なのでは? 位置的にも、間違いなさそう。

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 児童養護施設「ゆりかご園」の敷地になっています。


酒匂不動尊

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 延命水があるということで、興味津々でしたが・・・

 小さなお不動様です。

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 延命水、これかな?


法善寺

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 こじんまりしたきれいなお寺です。日蓮宗のお寺ですが、元は真言宗でした。

 説明板をアップします。

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 お水をかけて「南無妙法蓮華経」と唱えると、ケガレを除き病を治してくださるそうです。さっそく、お願いいたしました。


大経寺

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 松尾芭蕉の句碑があるとのことで、楽しみにしていました。芭蕉さんの句碑がある理由が知りたくて。

 紅梅がほころび始めていました。いい香りです。

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 「ピンコロ摂取地蔵」という名前が気になって、パチリしました。ピンピンコロリ?

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 芭蕉句碑です。

人もみぬ 春の鏡や うらの梅

と刻まれているそうです。読めないけど(-_-;)

 句にも「梅」とありますね。このお寺、昔から梅のお寺だったんですね。

 ところで、なぜ芭蕉さんの句碑があるのか、説明はありませんでしたが、「梅」のお寺だから、芭蕉さんのこの句を碑にしたのかな? 単なる推測ですが。

 

妙善寺

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 妙寺です。門柱でご確認ください。

 バイブルには「妙寺」と記載されているのですが(・・?

 実は、妙蓮寺も近くにあったんだと、帰って来てからロードマップ見てわかりました。マップによれば、妙蓮寺は、もっと手前、酒匂不動尊の近くです。

 ああ、でも私がパチリしたのは妙善寺。うっかりしてたΣ(゚д゚lll) 位置から判断して、お寺の名前をよく見なかったんです。

 でも、たぶん、バイブルに妙蓮寺とあるのは妙善寺の間違いだと思う・・・

 たぶん、これ、誤植なんじないかな?

 

 

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 何はともあれ、きれいな本殿でした。

 

 妙善寺を後にして、こんな細道を行きますと・・・

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 本典寺に行きつきます。

 

本典寺

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 本典寺です。すぐ近くに本典寺の駐車場の看板が出ていたので、本典寺の敷地の中の建物であることに間違いないです。建物、あんまりお寺っぽくないですが。これが本殿でいいんですよね?

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 足元の小さな石仏に、和みました。


法船寺

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 参道のしだれ梅、満開になるのが楽しみですね。

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 本殿の階段下。黒の草履に並んでドナルドのサンダルがあったのが面白かったのでパチリしました。

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 これもパチリ。三寶寺と同じように、またまたお線香とカセットコンロ。「ダイナミックだなぁ~」とさっきは思ったけれど、「お墓までお線香に火をつけて持っていくなら、ヵセットコンロの方が、しっかり火がつくものね」と納得。

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 このお寺での要チェックは、五重塔。コンパクトサイズです。

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 説明板をアップします。 

 平成5年に完成した新しい塔です。総檜造。100年後には、有名な文化財になっているかも。


酒匂川

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 酒匂川まで来ました。江戸時代は「徒歩(かち)渡し」だったけれど、こんなに立派な橋が架かっています。

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 水が冷たそうです。風が吹いて、さざ波も立っています。

 さすがに、冬の間は、徒歩渡しではなく、仮の橋が架かったということです。

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 橋の中程から撮りました。

 

 酒匂川を渡ると、間もなく江戸見付。小田原宿に入る前に、ブログもいったん区切ります。

 

 ここまで読んでくださりありがとうございました。

 また、訪ねて来てくださると嬉しいです。 


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佐藤正午『月の満ち欠け』

 今回の本は、『月の満ち欠け』(佐藤正午 岩波書店)です。

 

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 第157回直木賞受賞作です。知り合いの「ぜひ読んでほしい!!」という強い薦めで手に取りました。

 知り合いによれば、自分にとってのツボで、直球で心に刺さったんだそうです。輪廻転生を描いた不思議なお話だというので、「村上春樹さんの『IQ84』とか『海辺のカフカ』の世界みたいな?」と聞いたら、「いやいや、もっと柔らかいよ。」と・・・。

 300ページ超の割と分厚い本だったので、一見敷居が高かったのですが、読み始めたら止まらなくて。確かにやわらかい。直木賞らしいかも。2日で読んでしまいました。

 なぜ、こんなにもハイペースで読んでしまったかというと、何より話の全体を知ってすっきりしたかったからかな、と思います。いろいろな人の話が出てくるのですが、最初はバラバラだったそれぞれの人の人生が、どこかで重なりあっているのだということに気が付き始め、これがどう一つの物語になるのだろうと気になって読み進み、最後にピタリとはまった時の爽快感がたまりません。

 

 内容をちょっとだけ紹介しましょう。(基本、ネタバレはありません。)

 物語は、東京ステーションホテルのカフェで、初老の男性・小山内堅(つよし)が母娘の二人連れと対面する場面から始まります。テーブルの向かいに座る、この日初対面の7歳の少女の名前は「緑坂るり」。小山内を見つめる子どもらしからぬ冷めた視線、大人の女性のような話し方、まるで小山内の過去を知っているような話しぶりに、背筋が寒くなる小山内でした。何となく予想していた展開ではあるのですが。

 

 それというのも、小山内にはかつて妻子がいました。娘の名前は「瑠璃」。くしくも「緑坂るり」と同じです。

 妻は大学の後輩でした。同じサークルで話すようになり、社会人時代の遠距離恋愛を経て結婚しました。決断力があり忍耐強く賢い妻でした。

 娘の瑠璃についていえば、7歳の時に、不思議な出来事がありました。1週間にわたり高熱が続いたあと、おかしな言動をするようになったのです。始まりは「アキラくん」。大切にしているくまのぬいぐるみを突然「アキラくん」と呼び始めたのですが、「アキラくん」ってだれ? なんで「アキラくん」という名前なの? 

 そのうち、知るはずのない昔の歌謡曲を口ずさむようになり、挙句の果てには家出をして補導されてしまいます。行先は高田馬場のビデオ屋さん。どうしても行きたい場所だったらしいのですが、幼い女の子が行きたがるような場所ではありません。まるで誰かが乗り移ったかのよう。大人の女性のような、遠くを見る冷めた視線。(そう、「緑坂るり」と同じです。)不可解なことが続いた後、なぜかこれ以上の進展はなく、何事もなかったかのように日常に戻ったのですが・・・

 10年後、妻と娘の瑠璃は、交通事故で突然この世を去りました。

 これが第一話。

 

 第二話の主人公は、「三角(みすみ)哲彦」です。実は、三角哲彦は冒頭のカフェで、小山内や緑川親子と待ちあわせをしているのですが、第一話では、まだ待ち合わせ場所に現れていません。第二話は三角哲彦の大学時代の話です。この先はネタバレに近くなってしまうので、ここでやめておきますが、三角哲彦は、この物語のキーマンです。

 

 小山内の目の前の少女・「るり」は、娘の「瑠璃」の生まれ変わりなのでしょうか? それにしては、話はもっと込み入っていそう。三話、四話と読み進むうちに、だんだん一つの線が見えてきます。

 登場人物たちの人生は、幸せであるとは言い難く、運命の残酷の理不尽さに、悲しくなってしまいますが、それを超越するサプライズがラストにあります。

 輪廻転生を描いた本だと最初に紹介しましたが、この本のテーマはずばり「愛」だと思います。

 不思議な愛のストーリーに浸ってみたい方、ぜひご一読を。

 

 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。また訪問してくださると嬉しいです。

 次回から、また「街道ウォーク」の記事に戻ります。

 

 

 

ヒョー、ショー、ジョウ!

今週のお題「表彰状」

 

 「表彰状」と言えば、やっぱり「ヒョー、ショー、ジョウ!」でしょ。

 といっても、ある年代以上の人にしかわかりませんね。というか、50代(?)以上ならば、「あー、はいはい、あれね。」とすぐわかる・・・(たぶん)

 

 子どもの頃、父が相撲好きだったので、千秋楽は必ずテレビがついていて、優勝の行方をかたずをのんで見守ったものです。そしてそのあとのお楽しみが「授与式」。優勝力士が、俵とか豪華な大きなトロフィーとか、様々なものを受け取るのを見るのは、わくわくしました。「次は何が出てくるんだろう?」って。ガラスのトロフィーなんか、きれいだったなあ。

 でも、何といっても一番のお目当ては、中継が終わりに近づいたころに行われるパン・アメリカン航空によるトロフィーの授与でした。羽織袴のいでたちの小柄な外国人の男の人が土俵に上がって、声高らかに「ヒョー、ショー、ジョウ!」と読み上げると、それだけで会場にわっと歓声が上がります。これだけでも面白いのですが、ここから先に起きることを思っての歓声です。

 外国の方らしい独特のイントネーションの日本語がまず面白いです。「アーナーターは、ショーワ! ロクジューーネン・・・」 文字にするとうまく伝わらないですね。間の取り方が絶妙なんです。いつも同じ調子ではなくて、ちょっとずつバリエーションが変わります。「アーナーターは」というところが「アンタは!」になったり。場所によって方言が混ざったり。大阪場所のときは「そやから」、九州場所の時は「そげなわけで」。極めつけは、トロフィーを渡すとき。つばさの付いた金の地球儀のトロフィーなんですが、重くてなかなか持ち上げることができなくて、やっと抱え上げたかと思ったら転んでしまったりします。大きな力士が手を貸して起こしてあげる場面があったりすると、また歓声が上がります。このあたり、お約束みたいになっているんだけれど、期待を裏切らないところがいいんです。

 NHKも心得ていて、だいたいこれが終わると中継も終わり。「あー、面白かった」って言いながらテレビを消したのでした。

 

 表情一つ動かさず、至極まじめに「ヒョー、ショー、ジョウ!」から転ぶまで、やってくれたパン・アメリカン航空(「パンナメーリカン!」という発音がかっこよくて、小学生の私も名前を覚えました)。お客さんも、お茶の間でテレビを見ている人も、毎回繰り返される一部始終を、一緒になって笑い転げた「ヒョー、ショー、ジョウ!」。お笑コントにも負けない面白さでした。昭和だなあ。

 え? 何が昭和かって? 思うに、その時しか見られないお約束のコントをみんながテレビの前で今か今かと待っていて、一緒に笑うところかな。そこがYouTubeで拡散したピコ太郎さんとは違う。(ピコ太郎さんはもちろん面白いけれど) 昭和はみんなで一緒に見て笑う。しかもお約束の流れ。いたってシンプルなんです。懐かしいな。

 「ヒョー、ショー、ジョウ!」がピンとこない世代の方、それこそYouTubeにも上がっていますので、ぜひご覧ください。げらげら笑うお客さんとは対照的に、表情を崩さずまじめに聞き入っている千代の富士もうつっています。でも、もしかしたら、笑いをかみ殺していたのかもしれませんね。

 

 パン・アメリカン航空の倒産で、パンナム杯の授与もなくなりました。「ヒョー、ショー、ジョウ!」のおじさんは、実はとても偉い方(パン・アメリカン航空の極東支配人 デビッド・ジョーンズさん)で日本語ペラペラだったんだそうです。日本人の笑いを取るために、毎回、あれこれ筋書きを考えていたんですね! すごい。

 デビッド・ジョーンズさんは会社の倒産でアメリカに帰国し、2005年に亡くなっています。千秋楽のお約束で日本のお茶の間を笑わせてくださった天国のデビッド・ジョーンズさんに、「感謝状」を贈りたいと思います。いや、「感謝状」では雰囲気が出ませんね。やっぱり「ヒョー、ショー、ジョウ!」でしょ。

 「アナタは、ニッポンとニッポンの相撲を愛し、ニッポン中を、笑いに包んでくださいました! よって、アナタに、ヒョー、ショー、ジョウ!を贈ります。」

 

 

ウォーキング再開しました!

 通勤帰りに、残雪に自転車を乗り上げ転倒。箱根を目前にウォークを休んでいましたが、2月12日(月)に再開しました。

 ひどい打撲で済んだみたいです。けがをするとライフワークができなくなるから、気をつけなくては・・・。

 

 そういうわけで、只今写真整理中です。早くしないとどんどん記憶があいまいに。ちょっと焦っています。

 

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 この写真は酒匂川です。例の徒歩渡しの。

 

www.lupinus-shiroyagi.com

  現代はもちろんは立派な橋がかかっていますが、やっぱり水は冷たそうでしたよ。橋の上は風も吹いていたし。

 パシャパシャたくさん写真を撮ったんですけど、家に帰ってから見たら、広重さんの浮世絵と同じ構図なのがない😨

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 これが、広重さんですが・・・

 

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 しいて言えば、これかな? もうちょっとカメラを引いて、川の角度を斜めに(右側を下げて)にすればよかったのね。

 今度から、浮世絵スポットの構図をよく頭に入れておかなくては。

 

 などとあーだこーだ思いながら整理していてなかなか進みませんが、順次記事にしていきます。

 またお立ち寄りくださると嬉しいです。

 今日は、とりあえず再開の御挨拶でした。

 

 明日はたぶん、「今週のお題」に参加します。

 


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スティーヴ・ハミルトン『解錠師』

 休日のスタイルは晴雨読。晴れた日はてくてく歩き、雨が降ったら読書三昧。本当は、晴れた日の読書も好き。

 

 今回紹介する本『解錠師』(スティーヴ・ハミルトン ハヤカワ・ミステリ文庫)は、2011年にアメリカ探偵作家クラブ賞と英国推理作家協会賞を受賞し、日本でも、宝島社の《このミステリーがすごい!》(2013年版 海外編)と2012年週刊文春ミステリーベスト10(海外部門)で、ともに第1位に輝いた話題作だそうです・・・

 そうです・・・というのも、私はノーチェックだったものですから。本を手に取るまで知りませんでした。

 

 この本を読んだのは、10代の若い友人が「ぜひ読んで! そして感想を聞かせて。」と言ったからです。

「どんな話?」(私)

「えーとねー・・・金庫破りの少年がいて・・・」(友人)

「あ、ちょっと待って、ネタバレはやだなー。これってハッピーエンドなの?」(私)

「それ言ったら。、ネタバレになっちゃうけど、えーと・・・。一言でいうと、最後にホンワカする。」(友人)

*この先、ネタバレはありません。安心してお読みください。

 

 最後にホンワカね、という言葉を信じて読み始めたのですが、うーん、なかなか入り込めない。

「読んだ?」(友人)

「うぅぅ、まだ。ゴメン。」(私)

「早く、感想が聞きたいなあ。」(友人)

 

 こんな状況が続いたのも、まず第一に、2つの時系列でストーリーが展開していたから。

 舞台はアメリカのミシガン州。8歳の時にある出来事から声を失ってしまった17歳の少年・マイクが主人公です。周囲に溶け込めないマイクが心の平安を求めたのは、画を描くこと。彼は出来事をそのまま忠実に絵で再現することができました。しゃべれない代わりに絵筆で表現する才能に恵まれていたのです。もう一つ、マイクの心を虜にしたのは錠前。偶然、骨董屋で買った錠前をいじっているうちに、カチッとはまる手ごたえを感じた瞬間、マイクの運命が変わりました。錠前を愛した少年は、間もなく、様々なカギをあける術(解錠)を自分で身につけてしまったからです。

 こうして二つの才能(画を書くことと解錠)にめざめて運命が変わっていくまでのいきさつ(1991年から1999年8月まで)と、その後の雇われ金庫破りになってからの1年間(1999年9月から2000年9月)を、マイク自身が交互に回想する構成になっていますが、それに慣れる(というか、理解する?)のに少々時間がかかりました。

 なかなか読み進まなかったもう一つの理由は、不遇の少年の金庫破りという設定に、救いが見られなかったから。世間からドロップアウトし、大人に利用され、犯罪に手を染める。設定にも主人公にも、心を注ぐことができませんでした。

 

 でも、本の半分を過ぎたころから、先が気になるようになりました。(最終章は夜中の2時までかかって一気に読みました!) 二つのストーリーの終着点は2000年の夏に向かってぴったり重なるようになっており、その流れに気が付く頃から面白くなりました。

 ミステリーといっても、この本は犯人捜しがあるわけではありません。主人公は少年。ミステリアスな設定に、少年の独白が徐々に状況に光をあてます。こちらが謎を解くのではなく、マイクが(作者が)ストーリーのからくりを見せてくれる。私たちは完全に観客。これは解錠を披露されるのと同じです。解錠の披露とは以下のような場面です。

 「お前、このカギをあけてみろ」と言われたマイクが開けて見せる。周りはただ見ているだけ。鮮やかな手さばきに感嘆するものの、手法はさっぱりわからない。

 開けてみろと言われたときに開けなければ、自分は悪の世界に足を突っ込まなくても済んだ。解錠できるということを知られなければ、金庫破りに利用されることはなかった。やめておけというもう一人の自分の声が聞こえたが、開けずにはいられなかった。

 あとでマイクはこのように回想していますが、この心理の説明は、マイクに解錠のさらなる高度な技術を教えた師匠の言葉につきます。

「お前は最後にカギを開けるだけだ。他の仕事はしなくていい。お前が主役なのだ。」(たぶんこんなニュアンス)

 けれどマイクは主役だったわけではありません。容赦ない犯罪集団の中で、他に生きる術がなかったのです。

 

 二つのストリーがぴったり重なる最終章が近づくにつれて、ああそうだったのかと、様々なことが解き明かされていき、こうなるとページをめくる手が止まりません。

 残忍な描写もあるけれど、YA(ヤングアダルト)向きと言われながらもちょっと大人の描写もあるけれど、最終章は浄化されたような光がさします。それを若い友人は「ホンワカ」と表現したのでしょう。確かに、若い世代の心を捉える小説だと思います。

 そして、若い世代でなくても、ピタリと錠前が合わさるような快感が味わえるこの本を、読んでみる価値はあると思います。一風変わったミステリーを体験したい方に、おすすめします。

 

 ここまで読んでくださってありがとうございました。

 てくてく歩きながら、ときどき読書についても書きます。

 

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ハッピーバレンタイン(^^♪

今週のお題「バレンタインデー」

 

 今週のお題はバレンタインかぁ・・・ もう全然若くないオバサンとしては、ちょっと困るお題だなぁ・・・ 過去のことは忘れてしまったしなぁ。封印したというか・・・

 とかなんとか堂々巡りをしていた時、ふっとある人物を思い出しました。

 

 仮に、ミックという名前にしましょう。何年か前、とある学校現場で働いていた時の、ALT(外国語指導助手)の先生です。スコットランド出身の男性で、日本語はごく少ししか通じないのですが、「みんなと話したい!」というオーラがすごく出ている人でした。満面の笑みで手ぶり身振り、私たちが日本語でしゃべっていても、会話に入ろうと身を乗り出してくれました。なので、なんとか私も話しかけたいと思うのですが、私、英語はさっぱりで。ミックとはお昼になると、同じ部屋で給食を食べることがよくあったのですが、とりあえずお天気の話題をと思っても、「今日はいいお天気ですね」ならともかく、「なんだか曇ってきちゃいましたね」とかになるともう無理。いつも晴れているわけでもないし。

 でも不思議ですね。こっちは英単語交じりの日本語、ミックは英語とボディランゲージなのに、意外と会話(会話っていうのかわからないけど)が成立するんですねー。

 

 ミックが一番話してくれたのは故郷のこと。食事時だったこともあって、故郷のお料理が、よく話題になりました。特に、クリスマスに作るお料理については、本当に嬉しそうに詳しく教えてくれました。でもね、ミックの言うクリスマスのお料理って、「パイ」や「チョコレートソース」や「アイスクリーム」ばっかり。「それってスイーツだよね? おかず的なものはないのかな?」とも思ったんですが、自慢するときのミックのキラキラした眼を見ていると、こっちも嬉しくなって、十分だなと思いました。うっとりしながら、ゆっくり愛おしそうに「Christmas cake」と発音するのだもの。ミックは、甘いものが大好きだったんですね。

 

 さて、クリスマスが過ぎ、ミックとのボディランゲージコミュケーションも上達し、バレンタインのシーズンになりました。甘いもの好きでイベントも大好きなミックは、「もうすぐ、Valentine's Day デスネ」とその日を待ち焦がれ、何だかそわそわと落ち着かない様子でした。

 当日、私が部屋で一人で仕事をしていますと、陽気な鼻歌が遠くから聞こえてきました。やがてガラリとドアが開いて、”HAPPY VALENTINE!”と言いながら、ミックが差し出してくれたのは、チョコレートの包み。「えっっ、ありがとう」と声をかける間もなく風のように去って行ったのは、みんなにチョコレートをプレゼントしてくれるために、大忙しだったから。ミックは、この計画にとてもわくわくしていたようです。

 ミックがこの日を楽しみにしていた理由は、もう一つありました。それは、この日の給食の献立にあった「チョコレートケーキ」です。「Chocolate cake」と、彼はこれまた愛おしそうに発音していました。「明日はChocolate cakeデスネ」と。

 いよいよお昼になりました。チョコレートケーキ、思ったより大きくて、なかなかいい感じです(笑)。お盆にのせて、いただきましょう。

 「ん?」(私)

 「・・・・・」(ミック)

 ミックがすごく微妙な顔をしました。次の瞬間、とてもとても悲しそうに首を振りました。”No. Chocolate cake."  日本語で絞り出すように、「甘くない。」 そしてまた”No.Chocolate cake." 

 給食のチョコレートケーキは、豆乳仕立てのココア風味、甘さ控えめの超ヘルシーなケーキだったのです。ミックに言わせると、ケーキではない。(甘くないから) ちなみに日本人の私でも、「さすがにもうちょっと甘くてもいいんじゃないの?」というくらいのお味でした。

 いつも陽気なだけに、あのものすごく残念そうな表情がちょっと気の毒で、でもちょっと可笑しかった(ゴメンナサイ)ワンシーンです。

 給食ですからね、そんなに甘くできないし、でも「バレンタインデーだからね」という栄養士さんの愛情スイーツ。日本の給食文化ということでご理解を・・・ と説明できればよかったんですけれど、拙い英単語交じりの日本語では、到底無理でした。

 

 ミックは、イングランドに帰国したと風の便りで聞きました。今年のバレンタインは故郷でがっつり、甘いチョコレートケーキを食べてくださいね。

 ミックへ。ハッピーバレンタイン(^^♪