てくてくわくわく 街道ウォーク

週末の東海道てくてく歩きのブログです!

肘頭骨折 術後113日目 病院のクリスマス

今週のお題「クリスマス」

 

 クリスマスまで、あとわずか。今年はあっという間で、街のイルミネーションやクリスマスツリーを眺めることもあまりなく・・・。

 

 あ、でも、骨折でかかりつけの某病院では、かなり早くから、クリスマスツリーが出ていて、しげしげと眺めたことを思い出しました。

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 これ、11月10日に撮影しました。このあと、さらに、クリスマスの飾り付けが増えて、現在クリスマス一色です。しかも、さりげなくおしゃれ。大きなリースとか 、置物とか、額縁に入った立体的な絵とか。この病院、こんなにおしゃれだったっけ? 何年か前までは、ただの町の個人病院で、素っ気ないインテリアだったのに。今でもただの町の病院だけど、数年前に改装して、白っぽいおしゃれな内装になりました。電子ピアノですが、廊下にピアノが置いてあって、耳を澄ませると、ピアノの曲が流れているのがわかります。あちこちに、さりげなく、フェイクグリーンも飾ってあります。

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 これなんか、豪華な胡蝶蘭みたいですけど、とてもよくできたフェイクです。こんなのが、廊下とか、待合室とか、テラスとか、あちこちにあるんですよね。しかも、フェイクだったり、フェイクでなさそうなのもあったり。入院中なんかヒマだったから、これはフェイクか否か、顔を近づけてしげしげと見てしまいましたよ。(写真の日差し、明るいですね。まだ、9月の初めでしたものね。)

 

 で、今は、おしゃれにクリスマス一色。こういうのって、大事なんじゃないかなーと思います。病院によっては、院内クリスマスコンサートを開くところもありますよね。かの有名な聖路加国際病院では、たしかチャペルでクリスマスコンサートをやっているはず。そこまででなくても、あちらこちらの病院で、ミニミニコンサートが開催されています。ホームページを見ると、「怪我や病気と闘っている患者さんに癒しのひと時を」などと書いてあります。クリスマスを迎える前の沸き立つような気持ち、確かに癒しになるのではないかしら。治療にもいいのでは?

 

 『夜と霧』という本を読んだことがあります。ここ数年の私の読書生活の中で、ベスト5に入る印象的な本です。

 この本の著者のヴィクトール・E・フランクルは、精神科医です。1905年にウィーンに生まれました。第二次世界大戦中のナチスの支配下において、ユダヤ人としてアウシュヴィッツに囚われ、奇蹟的に生還を果たしています。この本は、「強制収容所における一心理学者の体験」(原題)です。

 内容は、とにかく壮絶です。収容所の人々の行動と心理を、心理学の専門家として分析しています。自身が収容者であり、その体験を踏まえての分析である点が、希少です。

 私が最も印象に残ったのは、収容されている人たちとクリスマスについての部分です。クリスマスが終わると、収容所で亡くなる人が急に増えたのですが、このことをフランクルは、人々はクリスマスになれば事態が好転するのではないかという希望を抱いて、命をつないでいたのだと分析しています。

 クリスマスになれば、収容所を出られるのではないか、クリスマスには家族に会えるのではないかなどの希望を抱き、身体が衰弱しきっていても、最後の力を振り絞り希望に向かって生きていた人たち。クリスマスの朝を迎えても何事も起こらず、希望が潰えたとき、命の灯も消えてしまったのだと。

 「極限状態において、人間を生かすものは何か? それは希望である。」といったくだりに、私は頭を殴られたようなショックを受けました。自分は極限状態まで追い込まれたことはありませんが、人間とはそういうものなのかと、驚き、納得し、それがショッキングでありました。人間て、すごいですね。

 

 クリスマスは、「希望」の象徴のようなものかもしれません。街で流れるクリスマスソングに合わせて口ずさみ、ショッピングモールの大きなツリーにうっとりして、イルミネーションの輝きに目を見張り・・・。「キリスト教徒でもないのに浮かれるなんて・・・」という思いを抱く方もあるでしょうが、みんなの心に明かりが灯るならば、これはこれでいいのではないかなと思います。

 

 以前、ブログに書きました友人のKさん、本日、大腸がんの手術でした。クリスマスは病院で過ごすことにるのですね。Kさん、そしてたくさんの入院中の方々が、クリスマスを迎えてよい時間を過ごされますようにと願ってやみません。

 

 今日もお訪ねくださり、ありがとうございました。

 

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