てくてくわくわく 街道ウォーク

週末の東海道てくてく歩きのブログです!

第23回ウォーク 由比→興津 ①

長らくご無沙汰しておりました。

元気です。最近、仕事のことが思考の半分を占めていて、残りの半分で日々の暮らしを回していたので、ブログが塩漬けになってしまいました。

ウォークの方は、実は1か月前に実施しています。

今日は、薄れがちな記憶を掘り起こすことを、頑張ってみようと思います!

 

はじめにお断りしておきますが、今回の写真は、すべて「くろやぎ」(同行者・夫)が撮影したものです。

前の晩にSDカードを充電しておいたのに、なんとなんと、カードをデジカメに入れるのを忘れてしまいました。

現地で、カードが入っていないことを気づいたときのショックと言ったら・・・!

同行人のくろやぎに、撮影を依頼したのでありました。(彼も、別にカメラを持ち歩いております。)

結果、彼の写真の方がナイスショットで、手際もよく、ぱっぱと先へ進めて、良いことづくめだったように思います。

いいことに、気づいてしまった(笑)

次回も頼んでしまおうか・・・

 

前置きはこのくらいにして、それでは始めます。

 

6月1日(土)、由比駅に到着しました。お天気、曇り(たぶん、そうだったはず・・・)

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前回、疲労困憊のあまり、終着地点の駅の写真を撮り忘れましたが、こんな駅でしたよ。

さらに、困ったことに、前回は最後になってチェックポイントをすっ飛ばしてしまいました。(詳しくは22回ウォークのブログをご覧ください。)

なので、蒲原方面に歩いて少し戻って、すっ飛ばした「諏訪神社」から始めます。

例によって、このウォークのバイブル『ちゃんと歩ける東海道五十三次』(八木牧夫 山と渓谷社)のチェックポイントに沿って、写真とともに振り返ります。

諏訪神社

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 海抜14.3メートルだそうで。なるほどなるほど。境内から見下ろすとこんな感じです。↓

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参道の階段下から本殿を見上げたところ。

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境内の絵馬。みんなの願いが叶いますように。

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次のチェックポイント、天満大目左神社~六地蔵、一つ一つは決してわかりにくいものではないのですが、バイブルのルートのとおりに旧道を忠実に辿って行こうとすると、かなり迷いました。

ぐるぐる回って、ここでかなり時間を費やしてしまいましたが、結果的にこれが正解だろうという道順でアップしますね。

天満大目左神社

バイブルで、曲がり角の目印とされている「ヤマキチ桑原商店」。こんなお店です。思ったほど目立たない普通のお店なので、迷ってしまった・・・

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名産桜えびも取り扱う地元の食料品店?

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このヤマキチ桑原商店よりも由比駅寄りに細道があります。ここを曲がってください。

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少し行くと、道の先に神社が見えてきます。

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つきあたりの大きな道路を渡ると、神社です。

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近づいてもう一枚。

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秋葉山の燈篭もありました。

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お詣りをしたら、再び大きな道を渡り、今来た道を下ります。

先ほどの写真をもう一度アップします。これは、海側から見た写真ですが、画面真ん中に、黄色い箱が積まれていますね。

画面上の山側からあの角まで下りてきたら、右(この写真では左手になります。)へ入る細道へ曲がります。

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これがその細道。

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知る人ぞ知る(?)旧道。昔の道幅と変わらないのではないでしょうか?

こういう所が見つかってこその街道ウォークだなあと、嬉しくなってしまいました。

 

細道をずっと歩いて行くと大きな道に出ます。(確か、そうだったはず・・・ ちょっと記憶があやしいです。)

この道を西に進むと、間もなく見えてくるのが六地蔵です。

 

六地蔵

道路沿いの擁壁に立つ祠。何の案内もなく、「これでいいんだよね? 違うかな?」と悩んでいたら、くろやぎが、中に六地蔵様が見えると教えてくれました。

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おお、ホントだ。さえてるくろやぎ。(もっとも、くろやぎは、朝はだいたい冴えている。)

 

ここまででようやく、前回のすっ飛ばし分をクリアしました。やれやれ。

先へ進みましょう。

左手に海が見える道を、車に気をつけながら歩きます。

道路から見える由比駅。

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由比町寺尾歩道橋です。

ここからが、本来のスタート地点になります。

歩道橋を渡り、右手奥の細道に入ります。

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宗像神社

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 斜面の中腹に、ポツンとありました。手入れはされていて、印象は◎。

 

境内に「相撲場」の跡がありました。村の楽しみだったのかな?

そういえば、品川の神社にも、神社の境内に、相撲場の跡がありましたね・・・

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讃徳寺

 宗像神社のすぐ近くです。

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境内の入り口にある 「南無妙法蓮華経題目碑」。元禄7年(1694)の建立です。

名主の館小池邸

 名家らしい堂々とした造りですね。

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まずは、説明板を。

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ほう、江戸っぽいですが、明治の建物なのですね。それもまた貴重ですね。もはや、令和だし!

早速、中へ。

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随分と古いものですね。感心したくろやぎが、パチリ1枚。

 

小さいながら、とても美しい庭です。

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時節柄、目に鮮やかなモミジ。秋になって紅葉したら、また違う趣で、きれいでしょうね。

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案内人さん自慢の苔をドアップで。

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こちらは、見学の目玉、水琴窟です。なんとも、いい音がしましたよ。

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地域景観資源に指定されているのですね。ほう。

あかりの博物館

チェエクポイントではないのですが、バイブルにも、その場所が記載されていた「あかりの博物館」は、小池邸の真向かいです。

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街道沿いらしい趣ある建物です。

 

中に入ってみたい気もしましたが、先の時間を考えてやめました。

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入館料も、ちょっと高いかなーというのが正直なところ・・・

潮音寺

 このチェックポイントは、ついぞ見つからず。廃寺になったか移転したか???

それらしき場所に墓地がありましたので、アップしておきます。

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一歩下がって、もう1枚。

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もし、この地にあったのだったら、見つけられなくてすみません。
 

中峯神社

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 神社はすぐ見つかりましたが、思わず「ひっ」と言ってしまいました。

だって、擁壁沿いの見上げるような階段だったのですもの。

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意を決して上りますと・・・

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藤八という村人が、死後に天狗となって倉沢村の火防守護となって祀られている神社だと、ガイドブックに書いてありました。

 

眼下に見える駿河湾。擁壁に立つだけあって絶景です。

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鞍左神社

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鞍左神社は、日本武尊が東征の折、賊の焼き討ちに遭い、鞍を焼失したことに由来するとのことです。(ガイドブックより)

こちらが社殿。うっそうとした中にひっそりと。

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宝積寺

 宝積寺に続く階段です。ゆるやかながら、長め。

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落ち着いた雰囲気の社殿。

 

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境内に、六地蔵があります。

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川島家茶屋本陣跡

 

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この辺り(西倉沢)は、古い町並みがそのまま生活の場になっています。

なので、今はやりの小江戸のような、観光地っぽい感じは全然なくて、チェックポイントの住宅も、住んでいる人がいて、非公開です。

でもこうして、きちんと説明板を掲げてくださっていて、感謝です。

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間の宿本陣柏屋跡

こちらも非公開。外からの写真撮影になります。

説明板、ありがとうございます。

 

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先ほどより、やけに「びわ」があちらこちらの軒先で売られているなあと思っていたのですが、名産地も名産地、江戸時代からだったのですねー。

ここの茶屋に泊まった偉い人が、倉沢の気候が、郷里の九州に似ているということビワの栽培をすすめたという・・・。それを聞いて、わざわざ種を取り寄せたのだという倉沢の人、好奇心も行動力もすごいですね。びっくりするやら感心するやら。

 

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明治天皇も立ち寄られています。

さすが脇本陣。


 

望嶽亭

 この望嶽亭はすごいです。

今回のウォークの目玉です。

茶屋「藤屋」の離れ座敷です。富士の眺望が見事で「望嶽亭」と名付けられ、アワビやサザエを出していました。

幕末に、あの有名な山岡鉄舟が逃げてきたのを、当主がかくまい、清水へ逃がしてあげました。

御子孫の女性が案内・説明してくださったのですが、たっぷり30分以上、とても有意義な時間でした。

街道ウォークをしていて、嬉しいなあと思うのは、こういう時です。

地元の方から、ここにまつわるお話を、直に聞かせていただく時。

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いつも開放しているわけではないようです。

「本日終日営業」の札を見て、改めてラッキーだったなあと思うこの頃です。

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海をのぞむお座敷を見せていただきました。

お座敷には、隠し階段があって、それを下りていくと、秘密の蔵になります。

火事でも津波でも、絶対に財産を失わないように作った、超堅牢な蔵です。

(ですが、実際には、破産してしまい、蔵の中身はほとんど売ってしまったそうです。)

鉄舟はこの蔵から浜辺に出て、清水の次郎長の船で、清水に逃れました。

このあと、鉄舟は江戸城の無血開城に尽力するわけですから、望嶽亭は、日本の運命を握る重要スポットだったのですね!

「その時歴史は動いた」みたいな・・・

このエピソード、戦後になるまで、全く外部に漏らされませんでした。

一家のおばあちゃんも知らなかったんですって。

嫡男にのみ、代々隠密に伝えられていたそうです。

破産して多くの家財を失ってしまったけれども、御子孫には、立派なご先祖様への尊敬の念と、家へ誇りが、しっかり残されていると感じました。

迫力のある説明、ありがとうございました。

帰りに、飴、いただきました。

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一里塚跡

 

 望嶽亭の真向かいにあります。日本橋より、40里目。西倉沢の一里塚です。

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 一里塚まできたところで、いったんこのブログも閉じます。

近々、後半をアップする予定です。

またよろしくお願いいたします。