てくてくわくわく 街道ウォーク

週末の東海道てくてく歩きのブログです!

箱根の関所より三島を目指して

 7月16日(日)、第15回街道ウォークを実施しました。前回終着点の箱根関所跡から三島をめざしましたが、いかんせん遠いので山中城址がこの日の到着点になりました。あいかわらず石畳の旧街道は歩きにくくほとほと疲れましたが、距離は短かったので余裕をもって終ることができました。それでは振り返ってみましょう・・・

 

 10時20分、箱根関所に降り立ちました。いやいやここまで遠いこと。家を出たのは早かったのに、10時過ぎてやっとウォークスタートとなりました。

 

本陣はふや跡

  箱根ホテルが「本陣はふや」跡ということで、はい、これね。立派なホテルですねー。樹齢400年の楓が残っているとのことでしたが、わからなかったです。ホテルの庭まで入るとあったのかも。

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 近くに箱根駅伝のモニュメントが。小さな小さな広場になっています。

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山の神

 箱根駅伝に山の神と言われた選手がいましたが・・・こちらは、元祖?山の神。

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 里に豊作をもたらす馬頭観音があります。

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 路面にこんな表示が。三島まで14.5㌔ですって! こりゃ大変だ・・・

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駒形神社

 犬塚明神が祀られている駒形神社です。

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 こちらが犬塚明神です。

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 犬塚明神って何って方のために説明板をアップ。

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 箱根宿を建設するときに狼がたくさんいて悩まされたので、2匹の唐犬に退治させて宿場が完成したのだけれども、犬も傷ついて死んでしまいました。その犬を埋めて祀っています。

 

 駒形神社の説明はこちらをどうぞ。

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石仏群

 箱根で最も古いという石仏群です。草むらの中にひっそりと。

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 これより、旧道に入ります。石畳、お久しぶり・・・ お手柔らかに願います。


向坂

 まず、向坂。

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 石畳みの残っている味わい深い坂だということですが・・・

 

 なかなか手ごわい石畳。まん丸つるつる。滑りそう。

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 続く釜石坂。これより、見どころは坂ばかり。

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 街道歩きというより、山登り。

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 風越坂。

 当時、石畳が敷かれたのは山道だけで、集落など平坦な道には敷かれなかったんですって。山道はぬかるんで大変だったのでしょうね。今でこそ、「石畳歩きにくいなー」とぼやきたくなるけれど、石畳でないと山越えはできなかったのですね。

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 挟石坂

 箱根峠に向かう最後の坂です。この写真は、登り切ったところから取りました。f:id:kaz-mt-wisteria:20180729161753j:plain

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 挟石坂のあった箱根旧街道の説明板です。

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箱根峠

 とうとう箱根峠に着きました! 江戸時代では相模・伊豆の国境。現在では、神奈川と静岡の県境です。

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 箱根峠。こんな開けたところです。日本橋を出発して、とうとう静岡県まで来ましたよ。感慨ひとしおです。

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 次のチェックポイント「脚気地蔵」を探して少し歩きましたが、箱根峠のバス停裏にあるとバイブル(ガイドブック『ちゃんと歩ける東海道五十三次』)に書いてあるのに気がつき、変だなあと思いつつ戻ります。だって、マップ上では、箱根峠より先だから。やっぱりさっきのバス停まで戻ってもありません。

 また三島方面へ向かい歩きますと、「箱根峠」の信号があり、

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 さっきとは別の「箱根峠」のバス停があるではありませんか。


脚気地蔵

 さっきのは東海バスの箱根峠のバス停。こちらは、伊豆箱根バスの箱根峠のバス停。脚気地蔵はこの裏に。

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 実の親とも知らずに殺して金品を奪ってしまった不運な親子の供養塔だそうです。息子を探して旅に出た父親がここで持病の脚気で倒れて、通りかかった男がが介抱を装って刺し殺し財布を奪おうとしたら、見覚えがある財布で、親だとわかり泣き伏した・・・

 いや、しかし、親でなくても殺しちゃダメでしょ。と突っ込みたくなった・・・

 

 脚気地蔵、この説明板の奥ですが、うっそうとしていてちょっと怖かったので、パチリしただけで失礼しました。

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 さて、箱根峠を過ぎてこの先どちらへ進むか?

 このあたり、分岐点になっていますが案内も少なく、ちょっとわかりにくいです。

 営業していないドライブインの駐車場でトイレの近くに表示あり。

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 半信半疑で歩き出そうとすると、駐車している車の中から、おじさんが「三島方面へ行くの?」と声をかけてくださいました。その通りであることを告げると、「ちょっと待って」と言い残してどこかへ一瞬消えてから、パンフレットの束を抱えて戻ってきて、「これを持って行って。こっちをまっすぐだから。井上靖の碑があるよ」と教えて下さったのでした。どうやら、ここで旅人を見かけたら声をかけるのを日課とされている方のようです。ありがとうございました。パンフレットも、この後のウォークで大変役に立ちました。(ガイドブックより、ずっと詳しい)

 

 ちなみに、親切なおじさんがいたのは、「茨ヶ平」。

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 教わった通りの道を歩き始めます。

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 これより、どうやら旧道のようです。三島宿まで11㌔と書いてあります。

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 ちょっと風情がありますね・・・

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八ツ手観音

 手を数えてみますと・・・1 2 3 4 ・・・確かに八本ですね。特に説明はなかったのですが、間違いないでしょう。

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八里記念碑 井上靖

 八ツ手観音のすぐ近くに井上靖の記念碑。さっきのおじさんが言っていたものですね。この道で間違いないことが確認できて嬉しい。

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 いい感じに趣のある道が続きます・・・と言いたいところですが、

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 足元の石畳、やっぱり歩きにくいです。早くもややうんざり(すみません)。

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 この区間のどこかに甲石跡があったらしいのですが、見落としました。というか見つけられなかったです。

 

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 石畳、いったん終わり。一般道路に合流します。

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接待茶屋跡

 またすぐに旧道に入ります。旧道の入り口に接待茶屋跡の看板がありました。

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 江戸時代、険しい街道において、食料や焚火を施して旅人を助けていたという接待茶屋。明治維新でいったん途切れたものの、再びオープンして、なんと昭和47年まで続けていたというからオドロキです。昭和47年って、わりと最近だし。私、生まれてるし。


史跡箱根旧街道碑

 接待茶屋とほぼ同じ場所にある道標。

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 接待茶屋から続く旧街道の様子です。なんとなく往時が目に浮かびます。

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一里塚跡(接待茶屋)

 一里塚については特に表示がなかったのですが、おそらくこれでしょう。接待茶屋の向かいです。このうっそうとしてこんもりした感じ、一里塚。日本橋より26里目です。

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徳川有徳公遺跡碑

 これまた接待茶屋のすぐ近く。

 接待茶屋の近くはチェックポイントが集中しているので、気をつけて。

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甲石

 接待茶屋よりいくらも歩かないところにある甲石。甲石跡は見逃したけど、本体を見たから良しとしよう。

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 甲石の説明。

 秀吉が小田原攻めに向かう途中、兜をぬいでこの石の上に置いて休憩したのだそうで。

 休憩した場所は見落としていて、石はこれ。

 とまあこんな理解でよいかしら。それにしても、秀吉はあまり好きになれないな。東海道を歩いていると、秀吉が焼き払ったとか、秀吉が休憩したとか、そんないわれがたくさんあるけれど。

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明治天皇御小休址碑

 明治天皇の小休址は、しばらく歩いたところにありました。

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 往時はここから駿河湾がのぞめたということですが、今は深い山の中です。

 

 山道を歩きことに気をとられ、チェックポイント見逃しそうだなあと思っていたら、こんな表示が。ありがたいです。

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念仏石

 表示の先に念仏石。

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 旅で行き倒れた人を宗閑寺(後で行きます)というお寺で供養し、ここに碑を建てました。


施行平

 バイブルによれば、開けた台上に出るとありますが、ここかしら? 開けているかも。石畳が一瞬途切れ、ほっとしました。一瞬でしたが。

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 すぐまた石畳。

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 石畳に辟易していたら、きれいな紫陽花。

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 野生化しているのかな。大きくて見事だね~なんて話していたら、ちゃんと植林しているのですね。

 

 一般のお宅の敷地のすぐ前を通ります。失礼いたします・・・

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 やがてすぐに表れる表示に従って迂回します。

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 いったん旧道は途切れて・・・

 車の通る道を横断します。

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 横断すると、バス停です。ここ、農場前っていうんですね。さっきのお宅の農場かな?

 

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 表示に従って道路から旧道へ下ります。

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 うっっ、ちょっと急な階段ですね。頑張りましょう!

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 標識を確認して・・・ 

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 再び石畳。石畳、おなかいっぱいですが、まだまだ解放させてもらえませんね。

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この区間に大枯木坂というチェックポイントがあったのですが、見逃しました。数ある坂の一つということで、よしとします。


雲助徳利の墓

 雲助徳利の墓まで来ました。

 ちなみに石畳はここまで。しばらくは普通の塗装の道路になります。(山中から先、また石畳はあるのですけれどね。しばらくは歩きやすい道です。)

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 親切で仲間から慕われた雲助・松谷久四郎。お酒をこよなく愛し、お酒のせいで命を縮めてしまいました。お墓に徳利が彫られています。詳しくは、説明板をご覧ください。ちょっと見にくいですが。

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史跡箱根旧街道碑

 石畳の道の最後に碑があります。分岐点ですから。

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諏訪神社

 石畳を出て、まず目についた神社。諏訪神社です。バイブルには特に説明がなかったのですが、とにかく行ってみましょう。

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 本殿です。

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 境内に、樹齢500年~600年の大きな樫の木があるとのこと。

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 これですね。たしかに大きい。

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 神社の裏が、山中城址につながっていました。案内所はもっと先のはずなのですが、少し見てみましょう。城跡、広いんですね。

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 こちら兵糧庫があった場所です。

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 他にも面白い遺構が・・・

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 もっと見てみたかったけれど、きりがないので先を急ぎます。

 山中城についての説明板があったのでアップしますね。

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 山中城、急遽作られた山城で、秀吉に攻め込まれわずか半日で落城してしまったそうですが、広大な敷地にたくさんの遺構が残り、大変価値のある文化遺産なのだそうです。確かにその通り。本当に広いですし、遺構が、面白いです。

 

 諏訪神社を後にして、一般道路を歩きますと・・・

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宗閑寺

  まもなく、宗閑寺に到着です。

 

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 宗閑寺には、山中城攻防で戦死した両軍の将のお墓があります。

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 小さな住宅街を突き抜ける石畳を通ります。現代の石畳です! これはラクチン。

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芝切地蔵堂

 厄除け・芝切地蔵堂です。

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 ここで亡くなった旅人が、死ぬ間際に「私をここに地蔵尊として祀ってください。芝塚を築いて故郷の常陸の国が見えるようにしてくだされば、村人の健康を守ります。」と言い残したそうです。詳しくは説明板をご覧ください。

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 これが芝塚。

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 虫歯地蔵というのが珍しかったので、パチリ。虫歯は困りますねぇ。歯は、健康の根幹。

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 山中城址の案内所に到着しました! 案内所ですが、お食事も できるようになっています。というか、この辺り、ここにしか食堂ありません。コンビニなどは、もちろん皆無。芦川の石仏群から旧道に入ってからずっと。

 というわけで、遅い昼食となりました。

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 ご夫婦で切り盛りされていて、私たちの他にも家族連れが一組いて忙しそうだったので、あれこれ注文するのも申し訳なく、ざるそばにしました。とは言いつつ、イチオシの「寒ざらし団子」が気になって、こちらも注文しました。

 こちらが寒ざらし団子です。もちもちした揚げ団子に甘みそたれがかかっていました。もちろん美味。ざるそばも美味しかったです。

 天ざるとかお稲荷さんとか、メニューが豊富。大変良心的なお店だと思います。

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山中城跡

 バスが来るまで時間があったので、山中城址を少し歩きました。遺構の工事中でしょうか。それにしれも、広いです! 見晴らし、なかなかいいです。山城だから当然ですね。

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 こちらは次のチェックポイント、袋崎出丸跡です。

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 出丸跡、建設半ばにして中止になりました。でもちゃんと土台は残っているのですね。

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 次回はここからスタートになります。

 次回っていつでしょうね? 夏は暑いし、しばらく先かも。でも必ずまた来ますよ。だって「目指せ、三島!」ですから。

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 三島行バス停です。

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 15時5分、三島行のバスに乗りました。

 つまり、バスで一足先に三島まで到達してしまったのですが。

 次回は徒歩で目指します!

 

 長文をここまで読んでくださりありがとうございました。またお立ち寄りくださると嬉しいです。

 


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